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急増する「退職代行」あり?なし? 4月に入社したばかりの新入社員の依頼も 《新潟》

2024年4月27日 17:55
急増する「退職代行」あり?なし? 4月に入社したばかりの新入社員の依頼も 《新潟》

本人に代わって退職の意向を会社に伝える「退職代行」サービス。
新年度が始まり、まもなく1か月たちますが、すでに依頼が急増している会社もあるといいます。どんな人が利用しているのでしょうか。

■「退職代行」を知っていますか?

まちで聞いてみました。

Q「退職代行」を知っていますか?

20代インフラ系
「聞いたことあります」

20代人材系
「広告とかで見たことある」

40代製造業
「退職した人が代行の運転手とか…ですか?」

「退職代行」とは、依頼者の退職の意向を、会社に対して代わりに伝えるサービスです。
有給消化の要望も代行会社が間に入ってやりとりを行い、依頼者は書類などを会社に郵送すれば退職することができます。
その様子を代行会社が配信しています。

記者リポート
「こちら退職代行の動画なんですが、すでに296万回も再生されています」

<「退職代行モームリ」公式YouTubeチャンネルより>
代行会社
「○○様から依頼をいただきまして退職希望の旨とそれに伴い今後出勤ができない旨、こちらをご本人様に代わりご連絡させていただきます」

依頼者が務める会社
「退職理由伺ってもよろしいですか?」

代行会社
「仕事をしていく上で土日を削って仕事を行うことにご本人は疑問を感じていたということで」

依頼者が務める会社
「他の従業員も土日も同じように仕事しているんですけど。こちらとしては改善できることはするので仕事は続けて欲しいのですが」

代行会社
「ご本人としてはやめたい意思が強いようで」

■「お世話になった人にお礼を」「ただの手段」まちの意見は?

正社員・契約社員・派遣社員の場合、2万2千円で代行を行っている「退職代行モームリ」では、去年配信したこの動画をきっかけに依頼者数が4倍に。

今月はすでに800人以上の代行を行っていて4月に入社したばかりの人もいるといいます。

退職代行モームリ 谷本慎二代表
「入りたての方ってどなたに退職を伝えたらいいかわからないという方もいらっしゃるので、それで確実に退職ができる退職代行を選ぶという方もいる」

この春から新社会人となった女性。周囲ではすでに「やめたい」と言っている人もいるといいます。

20代インフラ系新入社員
「最初の面接のときとかと話が違うとかの理由で。相談できる人ってまだ入って1か月たってないのでいなくて、そういう第3者の手をかりて退職代行という手段でやめるっていうのもいいんじゃないかなっていうふうに思う」

一方、上司のみなさんに聞いてみると……

40代製造業
「やめるのはやめるでその人の考え方なんで全然いいとは思うんですけど、お世話になった方に対してお礼の気持ちとか、そういったことも何もなくすぱっとっていうのはちょっと……」

20代栄養士
「まあ“あり”だとは思いますけど、自分は使わないかなって」

20代人材系
「特にマイナスイメージはなく、ただの手段かなと思う。必要な人は少なからずいると思うので」

賛否意見が別れる「退職代行」。
しかし、代行サービスを展開する谷本代表によると、依頼者のほとんどはパワハラを受けている場合や自分で交渉してもやめさせてもらえない場合だといいます。

退職代行モームリ 谷本慎二代表
「やっぱり自分で言えるにこしたことはないので、もしできるなら自分で頑張っていただいて、それでも本当に精神的肉体的に疲弊してしまうようであれば、最後の砦として退職代行サービスを使っていただければいいなと」

需要が高まる「退職代行」サービス。その一方で、退職という選択肢をとる前の相談できる環境が求められています。

(2024年4月26日「夕方ワイド新潟一番」放送 県内ニュースより)