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津波で流された祭り太鼓 100キロ離れた新潟で発見「大切にしてきた祭り…残したい」

2024年2月20日 19:19
津波で流された祭り太鼓 100キロ離れた新潟で発見「大切にしてきた祭り…残したい」

津波で流された能登町の祭りに欠かせない太鼓が100キロ以上離れた新潟県柏崎市の海岸に流れ着きました。

漂着した太鼓をきっかけに支援の輪が広がっています。
能登町の白丸地区。
地震に襲われ至る所に津波のあとが・・いまも住民の多くは避難生活を余儀なくされています。

区会長の岩前純悦さんです。
岩前さん:
「津波がこの付近まで上がってきておるんですわ」

案内してくれたのは地区の集会所です。
津波が直撃し建物は大きな被害を受けました。
この集会所に祭りで使う太鼓が保管されていました。

岩前さん:
「こうなっていたわけですからこのくらいのとこに太鼓が置いてあったんじゃないかということなんですよ」

「白丸曳山祭り」。毎年9月、地元の子どもたちが家内安全を願いにぎやかに練り歩きます。
お囃子を披露するために太鼓の音色は欠かすことができません。

岩前さん:
「難しい時期ですけど大切にしてきた祭りを残したいですけど」

津波で流されてしまった太鼓・・
それが思わぬきっかけで見つかりました。

「おそらく能登からだと思われます。津波で流出したのかもしれません。」
SNSに投稿したのは新潟県柏崎市で旅館を営む杤堀耕一さんです。

今月20日・柏崎市鯨波海岸
太鼓が見つかったのは能登町からおよそ110キロ離れた柏崎市の海岸でした。

杤堀さん:
「あれは太鼓っぽいなって感じでしたね」
「ここはもう破れてしまっていて中は砂が詰まってたんですけど、 ここにヘッドを突っ込んでシャワーで中きれいに洗って砂を出して」

太鼓をよく見てみるとそこには「白丸」という文字が…
地名ではないかと考え、すぐにスマートフォンを手に取ったといいます。

「検索をして能登の白丸区というところがマップ上に出てきたのでやっぱり能登から漂着したものだなんと」

太鼓を見つけた杤堀さんはその日のうちにSNSで情報を発信しました。
すると、白丸地区に住む人から返信が。

「太鼓が流れ着いている投稿を拝見し、驚きとともにとても嬉しく思います。見つけていただき発信してくださってありがとうございます」

岩前さん:
「まさかわたしらの太鼓がそこにたどり着いてこういうこ とになるとはびっくりしている」
「祭りの中の必需品ですから」

祭りはコロナ禍で2019年から休止していましたが岩前さんは「将来のために太鼓を残していきたい」と話します。

杤堀さんは太鼓を大切に保管しながら何か力になれることを探したいと話します。

栃堀さん:
「こういうご縁がないと僕らも漠然とした支援て、気持ちはあるけどやりにくいというか届けにくい…明確に白丸の人たちを支援するとか復興を支援するということで何かができればいいなと思っている」

太鼓をきっかけに能登への支援の輪が広がっています。