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人気移住先に“東京”なぜ初ランクイン 多摩や離島など…魅力は?

2025年3月4日 21:44
人気移住先に“東京”なぜ初ランクイン 多摩や離島など…魅力は?

移住したい都道府県ランキングが発表されました。『news every.』が注目したのは、東京です。多摩地域や八丈島など東京の島々が、移住策を打ち出しているというのです。

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今、「移住したい」がアツい。先週、主に首都圏から地方への移住を考えている人が過去最多と発表されました。

認定NPO法人「ふるさと回帰支援センター」によると、約10年前は1万2000件ほどの相談件数だったのが、なんと去年は6万超えに。移住したい都道府県の上位には群馬(1位)、静岡(2位)、栃木(3位)が並びました。

ただ、そのランキングの14位に首都「東京」がランクイン。トップ20入りは初の快挙です。なぜ「東京」?

ランキングをつくった都内の移住支援センター「ふるさと回帰支援センター」に、実態を聞きに行くと…。

移住定住相談員 畠山奈津子さん
「具体的な地域は(東京の)奥多摩町、檜原村、青梅市、あきる野市。(東京)23区内にお住まいの方が自然を求めて、子育て環境を求めて、都内に仕事を持っている方がライフスタイルを変えずに」

移住したいのは、子育て世代や、働き盛りの東京都民。

移住定住相談員 畠山奈津子さん
「地方に行かなくても、十分な田舎の暮らしができることに気づかれる方が多いのかな」

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自治体側も、支援を充実させています。

都心から南におよそ290キロ、伊豆諸島にある八丈島。移住した人には、2人以上の世帯には100万円、単身者には60万円の補助金が支給されます。(該当の仕事につくなど条件あり ※今年度)

さらに都心から1000キロ離れている小笠原諸島。小笠原村では福祉や医療などの役場職員が不足する中、人を募集することで島に移住者が増えたといいます。

村の約9割が森林で、お隣は山梨県。そんな檜原村では「空き家」を活用した移住者への支援も力を入れていて、空き家を登録した貸主・売主へ5万円を補助し、かつ入居者が決まればプラス10万円。

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多摩地域や離島の多くで手厚い移住政策をする中、『news every.』が注目したのが、青梅市です。ということで、いざ青梅市へ。

都心部から、車でわずか1時間20分ほど。東京・青梅市にある「カフェ エスポワール」で話を聞いたのが…

井口高志さん(47)
「以前、千代田区の二番町に住んでいて銀行で働いていたが、去年の今頃2月末で会社を退職して3月に青梅に来た」

15年ほど住み続けた東京都心から、自然豊かな青梅市を選び移住してきた元銀行員の井口さん(47)。

千代田区から青梅市へ 元銀行員 井口さん(47)
「今はコーヒーをいれているところ。喫茶店をやっています。すごく優しく移住者を受け入れてくれて、地元の方も店に来てくれるようになり、楽しくやらせてもらっています」

サラリーマン時代の生活も、話してくれました。

千代田区から青梅市へ 元銀行員 井口さん(47)
「仕事が終わるのが(夜)10~11時になることが多かったので、12時1時…、遅ければ2時くらいに寝て、6~7時に起きて会社に行く繰り返し。精神的にすごく楽になりました。健康になったと思います。正直…悩みはしましたけど、一度きりしかない人生なので好きなことやろうかなと」

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「移住したいけど…不安」という人向けに青梅市では、こんな政策も。まずは、どういう街なのか知ってもらうこと。

青梅市シティプロモーション課 松永和浩課長
「市民の方にコンシェルジュになっていただいて、移住希望者と相談に応じていただく」

次に、住む前に一度暮らしの体験ができます。

「おためしおうめ」という宿泊補助がついた制度を設け、移住者向けのイベントなどにも参加可能。

これで住みたいとなれば、移住へ。引っ越し費用にあてるもよし、支援金を補助しています。さらに、移住したことで職場が遠くなってしまった人に向け、“プラスアルファ”の交通費の支援も。

自治体も、人口減少の食い止めや街の活性化のつながると期待をよせていました。

最終更新日:2025年3月4日 21:44
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