民進党、希望の党に“合流”へ 早速批判も
民進党は、小池東京都知事が立ち上げた希望の党への事実上の合流を決めた。前原代表はすべての民進党議員の希望の党での公認を目指す考えだが、調整は難航が予想される。
両院議員総会では、前原代表が、民進党が立候補予定者の公認内定を取り消し、総選挙に候補者を擁立しないこと、そして立候補予定者は民進党を離党した上で、希望の党に公認を申請するという方針を示し、満場一致で了承された。一方、参議院議員は民進党に残ったままとなる。
その後の会見で前原代表は、すべての民進党議員の希望の党での公認を目指す考えを示した。
前原代表「我々は一緒にやってきた仲間でございますので、この仲間の公認を目指すということで、これから交渉していくことになろうかというふうに思います」
また、民進党が憲法違反だと主張して希望の党と考えに隔たりのある安全保障関連法の見直しについては、希望の党との間で合意できるという見通しを示した。
一方、小池代表は会見で、安保関連法に賛成しない人は「そもそも公認を申請しないのではないか」と述べた。
希望の党・小池代表「この安保法制のときにですね、全くそれに賛成をしないというような方は、そもそもアプライ(応募)してこられないんじゃないかというふうに思います」
また、希望の党の議員は、「全員なんか入れない」と話しているほか、民進党幹部も、「議員の1割ぐらいはこぼれるだろう」と指摘している。
なお、前原代表は28日夜、「政党交付金の扱いなどテクニカルな話」として、自身は希望の党に合流せず、無所属で選挙戦に臨む考えを表明した。
民進党・前原代表「衆議院選挙は無所属で出させていただく」
一方、この民進党の決定に早速、批判の声があがっている。
安倍首相「いま野党のみなさんは、新しい党を作ろうとしています」「あの新党ブームの結果、政治は混乱し、日本は長い経済の低迷に突入してしまった。ブームからは決して希望は生まれないんです」
共産党・志位委員長「民進党の候補者がですね、希望の党の公認候補となった場合には、我が党は原則として、候補者を擁立して戦うことは当然のことではないでしょうか」
民進党との連携を模索していた共産党の志位委員長は、民進党の決定は重大な背信行為だとして、対抗馬を擁立する方針を明らかにした。