上皇后さま 89歳の誕生日 夏には「思い出のテニスコート」を訪問 愛子さまもお祝いに…
上皇后さまが10月20日、89歳の誕生日を迎えられました。ことしはコロナ禍以降控えてきた外出の機会を少しずつ増やし、深く思いを寄せてきた人々や場所を訪ねられています。
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20日、宮内庁は、上皇ご夫妻が手をつなぎ、お住まいのある赤坂御用地を散策されている映像(10月6日撮影)を公開しました。
20日に89歳の誕生日を迎えられた上皇后さまは、上皇さまとともに、穏やかな日々を過ごされているということです。
午前11時すぎ、天皇皇后両陛下がお祝いのために上皇ご夫妻のお住まいを訪問されました。それに先立ち、愛子さまも花の飾りが付いた帽子にドレス姿で入られました。愛子さまが上皇后さまに会われるのは、新年のごあいさつ以来、約10か月ぶりです。
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ことしはコロナ禍以降控えてきた外出の機会を、少しずつ増やされてきた上皇ご夫妻。5月には、約4年ぶりに京都と奈良を訪れ、京都三大祭りのひとつ「葵祭」を初めてご覧になりました。京都市の大聖寺では、階段を上る時に上皇后さまがバランスを崩し、上皇さまが支えられる場面もありました。
皇室ゆかりの寺に伝わる文化財の保護を、長年支援されてきた上皇后さま。明治天皇の皇后、昭憲皇太后が儀式で着用した最も格式が高いドレス「大礼服」の修復が完了した様子をご覧になりました。
8月、夏の静養では4年ぶりに軽井沢へ。戦後に旧満州から引き揚げてきた人たちが切り開いた大日向開拓地を訪れた際は、和やかに談笑される様子もみられました。
上皇さま
「ずいぶんキャベツ畑がたくさんね」
上皇后さま
「育ってしまってるのかな。広うございますね」
開拓地の中にあるキャベツ畑も散策し、開拓の歴史と苦難にあらためて思いを寄せられたということです。
軽井沢では、66年前の1957年にお二人が初めて出会った「思い出のテニスコート」にも足を運ばれました。ご成婚の前の年、1958年にもテニスを楽しまれたお二人。ことしはベンチからプレーを見守り、上皇さまは「ナイスショット」などと声をかけられていたということです。
コートのすぐ近くでギャラリーを運営している人は…
ギャラリー羊児 神田千恵子さん
「今年ここを通られました。手を振って。やっと来られたんだなという感じがしました」
4年ぶりとなった今回のテニスコート訪問。以前から、テニスコートでは仲むつまじい様子を見せられていたといいます。
ギャラリー羊児 神田千恵子さん
「お二人でいつも話したりとか、相づちうったりとかなさってるから仲良し。(今年も)お元気そうだったのでよかったです」
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ことし、ご夫妻は深く思いを寄せてきた人々や場所を訪ねられてきました。上皇后さまのご体調については、午後に少し熱が上がる症状は続き、心不全の診断指標の値は正常を超えているものの、右ふくらはぎの深部静脈血栓症は落ち着かれているということです。
上皇ご夫妻のお住まいでは去年よりやや人数を増やして、祝賀行事が行われています。