撮影機会が増える春 写真サービスが進化…振り袖の「バーチャル試着」 大量の写真からAIが“顔判別”も
春のこの時期は、入学式など写真を撮る機会が増えますが、写真撮影のサービスも進化しています。
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11日、都内の写真スタジオには、今月、結婚するため、記念撮影に来たというカップルが、カメラの前でポーズを決めていました。しかし、カメラマンの姿はありません。
オリジナルセルフフォトスタジオ原宿店 金城有香さん
「ご自身でシャッターを切ることができる、カメラマンのいない写真スタジオになります」
実は、自分で撮影をする「セルフ式のスタジオ」です。カメラはプロが使うのと同じ物で、ブースにある小道具は自由に使うことができます。あとは、自分たちのタイミングで「15分間撮り放題」となり、なかには200枚近く撮影するという“つわもの”もいるといいます。撮影したデータは、スマホで受け取ることが可能です。
結婚の記念で利用した人
「カメラマンさんがいると緊張しちゃうので、2人だけの空間で自由に撮れるところに魅力を感じました」
このセルフ写真スタジオは、去年7月のオープン以来、現在、13店舗まで拡大しているということです。
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広がりを見せる写真サービス。
写真スタジオ大手「スタジオアリス」が提供しているのは、成人式用などの振り袖をスマホやタブレットで「バーチャル試着」できるサービスです。
カメラの前に立つだけで、約1100種類もの振り袖を試すことができ、気に入ったものは、そのままレンタルが可能です。コロナが流行する前に始まったサービスだといいますが、コロナ禍で外出を控えたいニーズもあってか、1月から3月の利用者は、去年の同時期に比べ、4割以上増えたということです。
スタジオアリス 広報・小山理沙さん
「スマホで検索できたりですとか、非接触・非対面でできるというところが、まさに今の時代に合ったサービスなのかな」
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また、“写真を撮ったあとの悩み”を解決してくれるサービスも出てきています。
運動会で撮影した大量の写真は――
エグゼック 取締役・山中淑史さん
「数千枚の写真が撮影されまして、特定のお子さんの写真を選び出すのは大変な作業」
そこで、子供たちの顔を登録することで、誰がどの写真に写っているかを、AIが自動で判別してくれるサービスを提供しています。実際、卒業アルバム制作に導入した学校は、子供たちの写真が偏らないよう手作業で行っていた選別が、楽になったといいます。
千葉県柏市立手賀西小学校 東條正興先生
「間違いなく(作業時間は)2分の1にはなっていると思います。延べ時間で考えたときには、もっともっと作業時間は削減されているかと」
また、マスクをしていても判別の精度はあまり変わらないということです。