×

桜島火口から半径3キロ以内に避難準備情報

2015年8月15日 18:05
桜島火口から半径3キロ以内に避難準備情報

 気象庁は、鹿児島県の桜島で規模の大きな噴火が起きる可能性が高いとして、15日午前10時すぎ、噴火警戒レベルを住民の避難の準備が必要なレベル4に引き上げた。

 桜島の噴火警戒レベル4が発表されたことを受け、鹿児島市は、桜島の火口から半径3キロ以内の地域に避難準備情報を出した。3キロ以内で人が住んでいるのが、有村町、古里町、黒神町の一部の地域で、鹿児島市では避難をするよう呼びかけている。

 気象庁によると、桜島では15日午前7時頃から、山体の膨張を示す急激な地殻変動が観測されている。このため、規模の大きな噴火が発生するおそれが非常に高くなっているとして、避難警戒レベルを3から避難準備の4に引き上げた。火山性地震も15日朝から午後4時までに866回起きている。

 気象庁・北川貞之火山課長「マグマだまりはもっと深い所にあると考えられるが、それに比べてもっと浅い所にマグマが上がって、噴火の準備をしているのではないか。想定している噴火が発生し、居住地域に大きな噴石が落ちたときには、(噴火警戒)レベル5に上げる」

 気象庁の発表を受け、鹿児島市は火口から3キロ以内に住む3つの地区の住民、51世帯・77人に避難を呼びかけている。また、桜島の病院や老人ホームでは、入院患者や入所者を自主的に鹿児島市へ移送している。

 桜島では1986年11月に南岳山頂火口が爆発した際、巨大な噴石が古里町にあるホテルを直撃し、6人がケガをした。気象庁はこの頃に起きた噴火と同じ規模の噴火を想定している。