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健康診断を“ゲーム化”すると、どうなる?

2018年5月22日 14:42
健康診断を“ゲーム化”すると、どうなる?

世の中で議論を呼んでいる話題について意見を聞く「opinions」。今回の話題は「専業主婦の4人に1人 健康診断受けず」。医師同士をつなげるサービスを展開している整形外科医・中山俊氏に話を聞いた。

生活情報誌“オレンジページ”が、成人女性を対象に行った調査によると、「5年以内に健康診断を受けていない女性」は全体の18.5%だった。なかでも、専業主婦の「受けていない人」の割合は24.3%にのぼっている。

受けていない人の理由として一番多かったのは、「行って受けるのが面倒」、次いで「費用がかかる」、「健康診断自体が嫌」となっている。


――中山さんに、この話題についてご意見をいただきます。フリップをお願いします。

「ゲーム化」ですね。“強制力”と“短期的なメリット” の2つのポイントが、健康診断にはすごく大事だと思っています。

どういうことかというと、皆さん強制力がないと健康診断に行かないじゃないですか。また、行ったからといって「健康だ」と言われたりとか、何かわかるわけでもなかったりするので、短期的なメリットが感じにくいことから行かない。そういったところに、健康診断の難しさがあると思っています。

なので、強制力ではなくて「健康診断に行くとわくわくするよね。楽しいよね」と思わせる、自ら行きたくなるようなポイント。そして、「健康診断に行くと何か得るものがあった」とか、行って良かったと思える短期的なメリット。この2つがそろうことで“ゲーム化”につながり、健康診断はすごく変わるんじゃないかなと思っています。


――具体的にはどういうことなのでしょうか。

一番わかりやすいゲーム化というと…“ポケモンGO”なんかはすごく面白かったですよね。

「ポケモンを捕らえるために歩いていたら、普段より何千歩もたくさん歩いていて、いつの間にか健康になっていた」―というのが、ゲーム化の分かりやすい事例だと思います。

ただ、健康診断をゲーム化するとどうなるのかというと、健康診断を遊園地で行うなど、ロケーションをゲーム化してみる。または、場所ではなく、行ったらアイドルなど好きな人に出会えるとか、そういう出会いを楽しくするというのもゲーム化のひとつなんじゃないかなと思います。


――エンターテインメント化が受診につながるかもしれませんね。


■中山俊氏プロフィル
Antaa代表取締役。医師同士をつなげるサービスを展開している。整形外科医として働く傍ら、医師専用のサービスを運営。当直中に直面する専門外の疾患などの疑問について、医師同士がお互い相談し合い、コミュニケーションをとることで、日本の医療現場を共に支えあうことを目指している。


【the SOCIAL opinionsより】