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「逃げてきた負い目感じる」能登地震からまもなく1年…山梨で避難生活送る夫婦の葛藤 山梨

2024年12月25日 10:00
「逃げてきた負い目感じる」能登地震からまもなく1年…山梨で避難生活送る夫婦の葛藤 山梨

 元日の能登半島地震からまもなく1年が経ちます。山梨の県営住宅で今も避難生活を続ける夫婦を取材しました。

 元日の能登半島地震は石川県に甚大な被害を与え、被災地の復興は今なお道半ばです。

石川県から避難した 山岸真里子さん
「動けなくて。本当に怖かった」

 山岸正行さん(66)と妻の真里子さん(65)。

 被災者に県営住宅を提供する県の事業を利用し、4月から息子が住む山梨に避難しました。

 地震があった1月1日、2人はそれぞれ輪島市と珠洲市にいたといいます。

石川県から避難した 山岸正行さん
「(真里子さんが)『避難所にいるけど、ひどい』と『来てくれ』と言うわけ。(避難所の)廊下の前にいたので、ずっと俺が声を出して呼んでいたので見つけてくれて」

 見慣れた街はもう、そこにありませんでした。住宅は全壊しました。

山岸真里子さん
「私たちもどうなるかわからない。まだ先のことなんて分からないんだけど、向こうにいても居場所もないし疲れるし」

山岸正行さん
「とにかく家がないということは、拠点がないということは結構つらいことで。仕事もできないし、何もできない」

 山梨での避難生活は8カ月が過ぎましたが、自宅再建のめどは立っていません。

山岸真里子さん
「(避難生活は)安らぎはあります。見える景色が(被災地の)あんなすごい景色じゃないし、安心して眠れるし」

 震災からまもなく1年が経ちますが、9月の豪雨災害も重なり復興が進んだ実感はまるでないといいます。

山岸正行さん
「先月も帰ったけど同じだな、変わってないな、復興とか全然感じないなって」

 遠く山梨から故郷を思う葛藤の日々。2人の時間はあの日から、前に進んでいません。

山岸正行さん
「向こうから逃げてきたというか。言葉は違うかもしれないけど、負い目。向こうでがんばっている人に対しての負い目も感じる。正直なところ」

山岸真里子さん
「何がいいのか分からない。探せない」

最終更新日:2024年12月25日 10:00
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