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永岡文科相、わずか5時間で発言を一転…卒業式のマスク「何も決めていない」 学校関係者「マニュアルがあれば…」

2023年2月3日 1:47
永岡文科相、わずか5時間で発言を一転…卒業式のマスク「何も決めていない」 学校関係者「マニュアルがあれば…」

永岡文部科学相は2日午前の国会で、卒業式でのマスク着用は“家庭の判断”との考えを示しました。しかし午後には一転し、緊急会見を開いて「何も決めていない」と釈明しました。卒業式の準備を進める学校関係者からは「政府にルールを統一してほしい」「論理的に説明できるマニュアルがあれば…」との声が聞かれました。

   ◇

2日午後、東京・品川区の青稜中学・高等学校では3月に行われる卒業式の案内文を準備していました。

青稜中学校・高等学校 教頭
「卒業式の変更メールを送ろうと思っています」

――マスク着用については?

青稜中学校・高等学校 教頭
「マスクは着用をお願いしています」

この学校では、現時点で卒業式はマスク着用で行う予定です。卒業式の案内文にも「ご出席の際は極力マスクの着用をお願い致します」と書かれていました。

   ◇

一方、富山市の富山市立芝園中学校が準備を進めていたのは、“マスクなし”の卒業式です。

中学校教頭
「この間隔があれば、マスクとっても大丈夫かなと思います」

この学校は去年も参加人数を絞るなどして、マスクなしの卒業式を実現しました。

富山市立芝園中学校 中学2年生
「自分たちも卒業するときは、マスク外してみんなに祝ってほしい」

   ◇

卒業式をめぐっては、学校関係者から「マスク着用のルールは、政府で統一してほしい」という声も出る中、2日午前の国会で永岡文部科学相は、“マスクの着用は家庭の判断”との考えを示したのです。

永岡文科相
「『マスクしなければならないなら嫌だ、出席したくない』というお子さんはマスクをし、『マスクは外していきます』とご家庭で決められた方はマスクを外しての参加となろうかと思っております」

ただ、政府がマスク着用のルールを検討しているさなかの発言に、与党内からは「無責任だ」と批判が上がっていました

すると、国会での発言の約5時間後、緊急会見を開いた永岡文科相は一転、「着用は個人の判断に委ねる」という政府の考え方を説明しただけで、卒業式の着用ルールについては「何も決めていない」と述べました。

永岡文科相
「現時点で、卒業式のマスクの取り扱いにつきまして決めたという事実はございませんので、政府全体での検討を踏まえまして、今後どのような対応をしていくかにつきましては、なるべく早く検討してまいりたい」

――答弁の修正や撤回ではない?

永岡文科相
「はい、そういう意味ではありません」

――3月の卒業式にマスクをしないで出席するお子さんがいてもいい?

永岡文科相
「そういう良い悪いというような仮定の話に対して、いま私の立場ではご返答は差し控えさせていただきたいと思います。決まっておりません」

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“マスクありの卒業式”を準備していた東京・品川区の青稜中学・高等学校は、政府の方針が出たら、それを踏まえて対応するといいます。

青稜中学校・高等学校 校長
「マスクを緩和するのであれば、イスの距離感これくらいでやりましょう、逆にイスの距離感がとれないのであれば、マスクはしっかりしましょうなど、我々がロジカル(論理的)に子どもたち、保護者に説明できるようなマニュアルがもしあれば、非常に楽は楽なのかなと思います」

(2月2日放送『news zero』より)