「松橋事件」再審無罪の男性 国と県を提訴
35年前に熊本県で男性が殺害された「松橋事件」で、去年、再審無罪が確定した宮田浩喜さん(87)が、国と熊本県に8400万円余りの賠償を求める裁判を起こしました。
松橋事件は、1985年に当時の熊本県松橋町で男性が殺害されたもので、宮田浩喜さん(87)が逮捕され、懲役13年の判決が確定し服役しました。
しかし、宮田さんが取り調べで「燃やした」と供述したシャツの袖が見つかっていたことなどがわかり、再審の結果、去年、無罪が確定しました。
訴状によりますと、多くの違法捜査により精神的苦痛を受けたとして、国と県に8400万円余りの賠償を求めています。
弁護団によりますと、今回の裁判で冤罪(えんざい)が生まれた過程を検証し、捜査機関の責任を明らかにしたいとしています。