【石川県・被害状況まとめ】続く断水 被害に便乗した犯罪も…
10日までにわかっている石川県内の被害の状況などをまとめました。
■人的被害 「災害関連死」も…
今回の地震で亡くなった人は輪島市で83人、珠洲市で91人、穴水町で20人など、石川県内で206人確認されています。その中には、震災後に亡くなった「災害関連死」の人もいます。珠洲市で6人、そして能登町で2人となっています。
そして、安否がわからない人は輪島市で41人、珠洲市で7人、七尾市で2人など、あわせて52人にのぼっています。
■生活に関する被害 続く停電・断水
地震から10日目となった現在でも停電が続いています。輪島市で約6100戸、珠洲市で約5800戸、能登町で約1800戸など、石川県全体で約1万4600戸が停電しているということです。
こうした中、心配なことも起きています。県によると、輪島市など能登北部にある県の雨量計や水位計のほとんどが停電などの影響で観測できない状態で、自治体からの避難指示などが発表できない状況になっているということです。
ただ、気象台による観測はできているので、その計測を基に警報・注意報は発表できるということです。
輪島市や珠洲市、七尾市ではほぼ全域で断水が続いています。全域ではないものの羽咋市では約2650戸、中能登町でも約1500戸が断水するなど、石川県では能登地域を中心に12の市と町、約5万9000戸で断水が続いています。
さらに、石川県内だけでなく同じ能登地域にある富山県氷見市でも断水が続いています。市内の25%ほどにあたる約3600戸が断水しています。
こうした停電、断水している地域も多い中で、避難生活を強いられている方が多くいらっしゃいます。輪島市では1万2040人、珠洲市では約5379人、七尾市では約2189人となっていますが、震源からやや離れた内灘町でも130人が避難生活を送っています。
■地震被害に便乗 窃盗や置き引きも…
こうした中、被害に便乗した犯罪も起きています。
警察庁によると、石川県内では地震被害に便乗した犯罪が8日までに16件確認されています。うち1件は器物損壊、残り15件は窃盗で、住民が避難中の家屋での空き巣や、避難所での置き引きなどだということです。
この16件の犯罪のうち、輪島市の住宅からみかんが入った箱を盗んだとして、5日に男が逮捕されています。
警察はパトロールするなどして警戒を強めています。