子どもの視力"1.0未満"が過去最多! 眼科医が推奨する視力低下の対策とは?
ここ数年、子どもたちの視力が下がり続けています。国の最新の調査では、視力1.0未満の児童・生徒の割合が過去最多に。名古屋のクリニックを取材すると、今ならではの原因が明らかになりました。
子どもたちの視力低下の原因は"スマホ" "ゲーム" さらに○○も…!?
名古屋市内の眼科を訪れると、中学3年生の輝さんが視力検査を受けていました。小学校高学年の頃から目に違和感が出始め、3か月に1回のペースで定期検診を受けているそうです。視力低下が気になっているのは輝さんの周りにも大勢いるようで、クラスの4分の3くらいの生徒は目悪く、眼鏡やコンタクトレンズを装着していると言います。
実際に、11月28日に発表された文科省の調査によると、裸眼視力が1.0未満の児童・生徒の割合が、小中高いずれも過去最多になっています。
その背景にあるのは、スマホやゲーム機の長時間使用。輝さんも1日3時間以上スマホを触っていたり、長時間ゲームで遊んだりしていた時期があるといいます。取材した名古屋アイクリニックの中村院長も、子どもの視力悪化についてスマホやゲーム機などを要因の一つとして挙げていますが、最近になって近視が急増している理由は、それだけではないようです。
名古屋アイクリニック 中村友昭院長:
「コロナの時期ってあんまり外に出なかったですよね。コロナの3年間で近視の割合がまたガッと増えたんです」
コロナ禍のステイホームによってスマホやゲーム機などを見る時間が増えたことで、近視の子どもが急増しているというのです。
眼科医が推奨する簡単「視力低下」対策 気になる人は今すぐトライ!
子どもたちの視力低下を防ぐためには何をすればいいのでしょうか。そこで今回、中村院長に視力低下の対策を3つ教えてもらいました。子どもだけでなく大人にも効果が期待できるということなので、ぜひ試してみてください。
<対策その①>「20-20-20」
数字が並んでいて暗号のようですが、やり方はとても簡単。近くを20分見続けたら、20秒間20フィート(約6メートル)先を見るだけです。目のピントを調整する筋肉がゆるむことで、近視予防になるということです。
<対策その②>「太陽光を浴びる」
中村院長によると、太陽光には近視の進行を抑えるという研究結果があり、太陽光を1日2時間浴びると視力低下の予防になるということです。寒さが厳しい季節ですが、家にこもってばかりいないで、外に出て太陽の光を浴びるようにしましょう。
<対策その③>「寝ながらにして視力矯正」
寝るだけで視力矯正が可能な「オルソケラトロジー」という方法もあります。特殊なコンタクトレンズを寝る前に装着して、睡眠中にレンズで角膜にクセ付けすることで視力を改善します。
視力低下の要因となるスマホやゲームの長時間使用。ですが、夢中になっていたらいつの間にか数時間たっていたということも多いので、タイマーをかけて定期的に目を休ませるなどの工夫が必要なのかもしれません。すでに視力低下が気になる人は、眼科の受診を検討してみましょう。国も定期的な眼科検診を呼びかけています。