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関東甲信も梅雨入り 9日にかけ西日本から東日本で「警報級大雨」の恐れ

2023年6月8日 19:28
関東甲信も梅雨入り 9日にかけ西日本から東日本で「警報級大雨」の恐れ

8日、関東甲信地方の梅雨入りが発表されました。平年より1日遅い梅雨入りです。こうした中、西日本から東日本では、9日にかけて、警報級の大雨となるおそれがあり、警戒が必要です。

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梅雨入りし、じめじめして何かと過ごしにくい時期になりました。そんな中、気持ちだけでも晴れやかになることができる「梅雨のお花見スポット」があります。

東京・東村山市の北山公園菖蒲苑では、菖蒲まつりが開催されています。

訪れた人
「見渡す限り菖蒲なので、癒やしになります」

苑内に植えられている菖蒲は約600種類、10万本に上ります。中でも、スプーンのような花びらが特徴の北山乙女はこの場所でしか見られない品種だということです。

光緑園 原嶋征さん
「雨の日もまたしずくがついて、つゆのついた花はとても美しい 」

雨に強いという菖蒲の花。この時期ならではの風景を楽しんでほしいと話していました。

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海開きまで1か月を切った神奈川・藤沢市の海水浴場では、海の家の建設が進められていました。

今年は新型コロナウイルスが5類に移行したことを受けて、ガイドラインが大きく変更され、マスクの着用や身体的距離の確保など新型コロナに関する記述がなくなりました。

制限のない海水浴シーズンに、期待の声が上がっていました。

海に来た人
「にぎやかになって楽しそう」

海に来た人
「いいですよね、活気戻って」

一方、海の家の建設作業は今後の台風や雨に備え、大急ぎで進められていました。

海の家の建設作業をする人
「雨風強いとここで作業できなくなってしまうので、休憩もそこそこにスピード上げて」

関東では8日夜からところにより激しい雨となる予想です。

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徳島・阿波市にある観光農園には、カラフルな傘が飾られていました。

AWA Blueberryファーム 神木清子さん
「大きいのが甘くておいしいので、みなさんに大きいのから食べてって」

ここで採れるのは、大きい方が甘いというブルーベリー、今が旬のフルーツです。今月3日にオープンして以降、この甘酸っぱい夏の味覚を求めて毎日多くの人が訪れているということです。

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一方、西日本では再び梅雨前線が活発化。九州や四国では8日朝から雨となりました。

熊本・人吉市でも早朝から雨が降り、市内を流れる川では水位が上がっている様子が見られました。

激しい雨音が響いた鹿児島市では、午前9時半すぎに1時間に23ミリの強い雨を観測しました。西日本から東日本では、9日にかけて、警報級の大雨となるおそれがあります。

JR東海は8日夜から9日午前中、東海道新幹線に運転見合わせや遅れが発生する可能性があるとし、利用者に対して旅行などの計画変更を呼びかけています。

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大雨への警戒感が高まる中、福岡市の地下街で8日、水害訓練が行われました。

訓練は近くを流れる那珂川が氾濫危険水位を超え、浸水のおそれがあることを想定。テナントの従業員など約150人が参加し、避難誘導の流れなどを確認しました。

訓練参加者
「1人でも安全にできるように、天神地下街のいちスタッフとして誘導できたらいいと思いました」

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静岡・森町は、2日~3日の大雨で110か所を超える道路や河川で土砂崩れなどの被害が出ました。

その1つ、橋が崩落した場所では、流れてきた大量の木が積み重なり、川をせき止めている状態が続いていました。この橋の崩落が原因で断水も発生しています。影響を受けている住民らは、沢の水を生活用水としていました。

復旧作業が続く中、心配なのは今後の雨です。

住民
「作業はしているが、(流木が)完全にまだ取り切れていない。大雨になった時に水があふれてくるのは怖い」

9日未明から朝にかけては東海でも非常に激しい雨となる見込みです。2日~3日に記録的な大雨となった地域では、少ない雨でも土砂災害の危険度が高まるため、警戒が必要です。

静岡市では8日午前、市の建設局職員が川で「河川の緊急点検」を行いました。緊急点検は、氾濫などを防ぐため川底に堆積した土砂の撤去などを目的に行われているものです。

静岡市河川課 鈴木雄太主任技師
「全体的に土の堆積が見られたので、早急に対策を講じる必要がある」

7日までに67河川の点検を終えましたが、そのうち約半数で土砂の堆積が確認されたといいます。9日にかけて大雨が予想される中、点検作業と並行して土砂の撤去作業が急ピッチで行われています。