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【事件ルポ】白昼の道路に血を流した男が「助けてくれ!」部屋にはブルーシート…金属製の弾撃たれる 容疑者と被害者の関係は―

2024年4月13日 10:00
【事件ルポ】白昼の道路に血を流した男が「助けてくれ!」部屋にはブルーシート…金属製の弾撃たれる 容疑者と被害者の関係は―
高江洲健二容疑者(11日)

 大阪市東淀川区のマンションの一室で、知人男性に金属の弾を発射するなどして殺害しようとしたとして、自称・会社役員の男が逮捕・送検された事件。被害者の男性は、警察に対し、「部屋に入るとブルーシートが敷かれていて、いきなり弾を撃たれた。さらに、包丁も持ってきたので殺されると思って逃げた」と話したという。警察への取材で見えてきた2人の関係とは―。

■「助けてくれ!」血を流した男性が突然車に…

 事件が発覚したのは4月1日の白昼。大阪市東淀川区で信号待ちをしていた女性の車に、血を流した40代の男性がいきなり助けを求めて後部座席に乗り込んできた。するとその直後、サングラスをかけた男が「降りてこい!」などと叫びながら、車の窓ガラスを叩いてきたという。女性はすぐに「けんか!一方が血を流している」と通報。警察官が駆けつけると、サングラスの男は走って逃げていった。

 40代の男性は当時、靴を履いておらず、かかとを骨折するなどの重傷で、右脚のふくらはぎには銃で撃たれたような円状の傷があった。中からは直径約6ミリのいわゆる「BB弾」に似た金属製の弾が見つかった。ズボンを貫通し、数センチほど食い込んでいたというが、弾の形から拳銃ではないとみられている。また、男性は当初、警察に対し、「自分で転んだ」などと話し、事件について多くを語らなかったという。

■警察に電話「9日に出頭します」

 事件が動いたのは6日。暴力団などの事件を担当する大阪府警刑事部捜査第四課の当直担当者に「現場にいたので9日に出頭します」とサングラスをかけた男とは別の男から電話があった。男は男性の知人で自称・不動産会社役員の高江洲健二容疑者(42)。なんらかの方法で男性の脚に金属の弾を撃つなどして殺害しようとした疑いで9日逮捕された。

 警察への取材を総合すると、事件の概要はこうだ。

 高江洲容疑者と被害男性は何らかのトラブルがあり、1日、高江洲容疑者が現場近くの自宅マンションに被害男性を呼び出した。男性が部屋を訪れると、カーテンが閉められて薄暗い状態で、床にはブルーシートが敷かれていた。そして2人の間で少しやりとりがあったあと、高江洲容疑者が突然、男性の脚に弾を発射。さらにその後、高江洲容疑者が包丁を取り出したため、男性はマンション2階から飛び降りるなどして命からがら逃げだし、女性の車に乗り込んだ―。

■組織犯罪グループに関わりか

 捜査関係者によると、2人は昔からの知り合いで、被害男性はトラブルについて、「挨拶や礼儀関連の話でもめた」と話しているという。2人は暴力団員として登録はされていないが、別の捜査関係者は「いずれも組織犯罪グループとも関係があるようだ」と話す。

 警察はサングラスをかけた男も事件に関わっているとみて行方を追っていて、共犯者がまだ捕まっていないことから、高江洲容疑者の認否について明らかにしていない。

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