「取り調べ映像が認められるまで2年半かかるとは」無罪の元社長が陳述「信じられないほど不毛だった」
検察の違法捜査を訴えている不動産会社の元社長が、国に損害賠償を求めている裁判。元社長は法廷で、「取り調べ映像が証拠として認められるまでに2年半もの長い時間がかかるとは思わなかった」と心境を語りました。
プレサンスコーポレーションの元社長、山岸忍さん(61)は、21億円の横領事件で大阪地検特捜部に逮捕・起訴され、その後、元部下が検事の執ような取り調べで供述を強要されていたことがわかり、無罪が確定しました。
山岸さんは、特捜部の違法な捜査があったとして、国に損害賠償を求めています。
最高裁が10月、約18時間に及ぶ元部下の取り調べの映像データを開示するよう命じてから、初めての弁論が29日開かれ、山岸さんは「国が隠そうとし続けた取り調べの映像が証拠として認められるまでに2年半もかかるとは思わなかった。大量の書類を作成し、信じられないほど不毛だった」と訴えました。
次回の弁論は12月に開かれ、山岸さん側は、最高裁が開示を命じた映像データの一部を、法廷でも再生するよう求めるとしています。