3日開幕!秋田竿燈まつり 初めて参加する小学生とその父親に密着
秋田市の伝統行事・秋田竿燈まつりでは、今年、大若が166本あがる予定で、コロナ禍前とほぼ同じ本数となります。
しかし、小学生があげる小若は以前より減っていて、いまだコロナ禍前の水準に戻っていません。
秋田市竿燈会では、新型コロナの影響でまつりが中止となった2年間、小学校などで竿燈に触れる機会が少なくなってしまったことが原因ではないかと考えています。
そんな中、今年初めて小若を製作して、小学生と共にまつりに臨む竿燈会があります。
そのきっかけとなったのは、初めて一緒にまつりに参加する1組の親子でした。
大若の半分、24の提灯を長さ7メートルの竿に取りつける、小若。
主に小学校の中学年から高学年の児童が演技を披露します。
その小若を、今年初めて一から作り上げた竿燈会がありました。
陸上自衛隊秋田駐屯地の隊員や家族で作る、自衛隊竿燈会です。
秋田市に住む小学5年生・藤原岳くんは、父親の仕事の都合で、去年まで8年間、長崎県で暮らしていました。
今年、初めて竿燈まつりに参加しようと、練習を重ねています。
「すぐ下ろしちゃうので、ちょっと筋力トレーニングが足りないなっていう感じですね。きょうから家に帰って筋トレさせます」
岳くんの指導をしているのは、父の泰幸さんです。
泰幸さん自身も8年ぶりに竿燈まつりに参加します。
親から子へと受け継がれる技。
5人兄弟の長男の岳くん。
家族の話題の中心は、もちろん竿燈です。
母親もかつて囃子方として参加するなど、幼いころから竿燈が身近だった岳くんは、秋田を離れていた8年間、まつりに参加したいという思いが消えませんでした。
父・泰幸さんと、秋田市役所竿燈会に所属していた母・喜美さんの影響で、幼いころから竿燈が大好きだったという岳くん。
毎年夏に秋田に帰省する度、家族で竿燈まつりを見に行っていたといいます。
父「佐賀の武雄だよね」
母「佐賀県の武雄市に秋田市の竿燈会が交流で来たんですよね」
父「招待っていうか」
母「それで、あっちでも九州の人たちを連れて見に行ったりもしたことあって、これが秋田の祭りだぞみたいな。見せたりはしていたので」
岳くん
「目標は流しをできることです。流しをすれば、ほかの人にすぐつなげられるので、今のように大人に渡さなくても済むので、流しを頑張りたいです」
竿燈の5種類の基本技のひとつ「流し」は、次の差し手が継竹をしやすいように支える技です。
練習用の竹を用意し、岳くんは自宅でも練習を重ねています。
本番の小若より軽い竹で練習し、バランス感覚をつかもうとしています。
岳くん
「平手が少しできるようになってきたので、それもお父さんとかのおかげだなって思うんですけど、練習をしているので、その成果が発揮しつつあるんじゃないかなと思います」
親子で挑む初めての竿燈まつりは、3日にあす開幕します。