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相次ぐ山林火災 乾燥した落ち葉に危険が… 火事が起きやすい条件とは 愛知・瀬戸市

2025年3月28日 1:49
相次ぐ山林火災 乾燥した落ち葉に危険が… 火事が起きやすい条件とは 愛知・瀬戸市

愛媛県で起きた山火事。東海地方でも警戒が広がっています。住宅から近い瀬戸市瀬戸市の山林を実際に現地で取材をすると、この時期、どこで火災が起きてもおかしくない状況が見えてきました。

6日も燃え続けている、愛媛県今治市の山林火災。被害は住宅などにも及んでいます。2月には、岩手県大船渡市でも大規模な山林火災が起きるなど各地で被害が出ています。

東海地方でも、警戒している地域が。

阿部芳美アナウンサー:
愛知県瀬戸市に来ています。瀬戸市は市内の約6割が森林が占めているということです。山の麓に来ているのですがすぐ近くには住宅地が広がっていて、山と住宅が非常に近いというエリアです」

もし、火災が発生したらと、瀬戸市の住民も気にしています。

地元住民:「怖いですよね。もしここで燃やして(火を)出したら大変な話になる」「火事というのは延焼したら大変なことになる」

消防によると、この時期の森林には火災の危険が。

瀬戸市消防本部 宮澤繕秀さん:
「どうしても空気が乾燥して風も強い時期になるので、一度火がつくと一気に燃え広がるような気象状況がこの時期はある」

愛知県によると、2月から4月にかけて山火事の発生件数が1年で最も多い傾向に。その要因の一つが、落ち葉。

瀬戸市消防本部 宮澤繕秀さん:
「この時期、山肌には落ち葉が敷き詰められている。これに火が付くと一気に山肌に沿って燃え広がる。さらに風にあおられて火が強くなると木の方にまで燃え広がる」

山火事の出火原因は、「たき火」「たばこ」「火入れ」「火遊び」が45%を占めていて、多くは人の不注意で発生しています。

山林火災が発生した場合は、消火活動が非常に難しくなるといいます。

瀬戸市消防本部 宮澤繕秀さん:
「山林火災は燃え広がると、燃えている範囲を把握するのが難しい。麓の場所だけだと十分(消防車の)ホースは届くが、山の中に入ってしまうとホースを持って上がっていくということはなかなか難しい」

瀬戸市では1994年に市内最大規模の山林火災が発生。ヘリで水を汲むなど、消火活動は難しかったといいます。

そのため、一部の山林で火災が心配される10月から5月までを「火気使用制限区域」としています。

瀬戸市消防本部 宮澤繕秀さん:
「火災は、最初は小さい火から燃え移ることで大きな火になる。『これぐらいなら大丈夫だ』という安易な考えはやめていただきたい。屋外での火の取り扱いには十分注意していただきたい」

乾燥した落ち葉が危険

森林総合研究所の玉井さんによると、1年間で乾燥する期間が、1年中葉がついた状態の「常緑樹林」は十数日に対し、秋から冬にかけて葉が落ちる「落葉樹林」は約100日程度と期間が長いということです。

「落葉樹林」は太陽の光が届きやすく、落ち葉が乾燥し、火が燃え移るリスクが高いということです。

愛知県内の落葉樹は・・・

愛知県内では、地図で見ると、瀬戸市や豊田市などのあたりが落葉樹となっていて、落ち葉が燃えやすく注意が必要です。

山林火災のほとんどが「人為的なもの」。火種がなければ山林火災が発生することはないので、火の取り扱いには十分注意が必要です。

【中京テレビ 「キャッチ!」 3月26日放送より】

最終更新日:2025年3月28日 1:49
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