リヤカーで絶品焼きいも 飲食店24店舗の元経営者が焼き芋屋さんに転身のワケとは 岐阜・柳ヶ瀬商店街
飲食店24店舗を経営していた男性が、リヤカーを引く焼き芋屋さんに転身。そのワケとは…。
岐阜市の柳ヶ瀬商店街で今ではあまり見かけない光景が…。「おいも」と書かれた看板が付いた昔ながらのリヤカーを引く男性。
リヤカーで焼き芋を販売するのは坂本俊雄さん(44)です。
坂本さんの焼き芋へのこだわりはとにかくすごいんです。仕込みの現場を見せてもらうと…
あく抜きをしてアルミで1個ずつ丁寧に包んだ芋を釜の中へ入れて焼きます。
坂本俊雄店長:
「途中で温度変えたりして、一番高い温度で180℃ぐらいですね。熱いです」
手間ひまかけて仕上げるとしっかりとした甘みが特徴の「熟成蜜芋」になります。
この日は収穫して1か月ほどのサツマイモを使用しており、ほくほくとした食感。ここからさらに寝かせると、ねっとりした食感になるんだそうです。
この焼き芋屋さん、老舗のように見えますが販売を始めてまだ1年あまり。以前は別の仕事をしていました。
坂本店長:
「(それまでは)居酒屋がメインですね。一番多いときで、グループで24店舗ぐらい(経営)」
大阪で、たこ焼き店などの飲食店を経営していたという坂本さんですが…。
坂本店長:
「コロナで180度変わった。お店を譲ったというか。岐阜に来たのは僕の母が岐阜出身で介護が必要だということで、僕が去年9月ごろ岐阜にきました」
新たな一歩として始めたのが焼き芋の移動販売店だったのです。
しかし、またどうしてリヤカーなのでしょうか?
坂本店長:
「僕のおじいちゃんも大阪で移動販売をやっていまして。冬は焼き芋、夏はわらび餅を販売していましたね」
おじいさんがリヤカーで焼き芋を販売していたこともあり、坂本さん自身も同じ方法で販売することにしました。
坂本店長:
「はじめは何やってんのかな、みたいな感じで見られてなかなか来ていただけなかったんですけど、
X(旧Twitter)始めて焼き芋始めましたって感じでやって。みなさん結構それ見て来てくれる方が多いですね。一番多いときで、去年ですと150本とか1日で売れたりしますね」
今では完売になる日もあるほどの人気に。常連さんもたくさんいるといいます。
女性客:
「最初食べた時、芋の概念が変わったんですよ、ほんとに。完全にデザートデザートっていう感じ」
男性客:
「うん、甘い!毎日、雨降らない日は絶対にリヤカー引いてここで売っているんで、ほんと頑張ってるなって思います」
常連さんは、この味の虜に。
坂本店長:
「もともとお客さんとしゃべるのが好きなんで、これはこれでいいのかなって。ほんとにありがたいですね。みなさんのおかげでできてるんで感謝しかないですね」
【中京テレビ 「キャッチ!」 10月17日放送より】