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【被告人質問】姉への強盗殺人の罪に問われた女 知人との異様な関係「売春の売り上げを毎日送金」 福岡地裁小倉支部

2024年7月16日 17:53
【被告人質問】姉への強盗殺人の罪に問われた女 知人との異様な関係「売春の売り上げを毎日送金」 福岡地裁小倉支部

2023年6月、福岡県水巻町で姉を殺害し、通帳を奪ったなどの罪に問われている女の裁判です。16日の被告人質問で、共犯者とされる知人の女との、金銭をめぐる異様な人間関係が浮かび上がってきました。

強盗殺人などの罪に問われている住居不定・無職の辻和美被告(52)の裁判員裁判。

16日、弁護側の被告人質問で辻被告は、姉のつぐみさん(当時52)を殺害したことについて、改めて否定しました。

■辻和美被告
「催涙スプレーを使いました。うつ伏せにして背中に乗って、手と足を結束バンドで縛りました。」

■弁護士
「首を圧迫したことはありましたか。」

■辻被告
「いいえ、ありません。」

起訴状などによりますと、辻被告は2023年6月、知人の岡村恵美被告と共謀し、水巻町の町営住宅で、姉のつぐみさんに催涙スプレーを噴射した上、首を圧迫して殺害し、奪った通帳からおよそ103万円を引き出したなどの罪に問われています。岡村被告は殺意はなかったとして、強盗致死の罪で起訴されています。

これまでの裁判で辻被告は、岡村被告やその家族に十数年間にわたり、5800万円あまりを送金していたことが明らかになっています。

16日の法廷で浮かび上がったのが、“共犯者”とされる岡村被告と辻被告との関係です。

■弁護士
「岡村被告は、あなたのことを『大親友』と言っていましたが、あなたはどういう関係だと思っていますか。」

■辻被告
「債権者と債務者の関係です。」

辻被告は『返済』という名目で、売春による売り上げを毎日、岡村被告に送金していたといいます。その上で、辻被告は岡村被告から一時、離れようと試みていたことを明かしました。

■弁護士
「逃げたいと思ったことは。」

■辻被告
「何度かありました。(売春の)客と住んでいました。(岡村被告が)ふっと目の前に現れ『何しよん』と言われることがありました。」

■弁護士
「逃げきれないと思いましたか。」

■辻被告
「はい、諦めました。」

辻被告への被告人質問は18日も予定されていて、判決は8月1日に言い渡されます。