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北九州市『鳥町食道街』大規模火災 営業再開のめどが立たないと悲痛な声 募金活動も

2024年1月8日 17:56
北九州市『鳥町食道街』大規模火災 営業再開のめどが立たないと悲痛な声 募金活動も
北九州市『鳥町食道街』火災 悲痛の声

北九州市中心部の飲食店街『鳥町食道街』の一帯を襲った火災についてです。現場周辺では少しずつ規制の範囲が狭まっています。

それと同時に支援の輪が広がっていますが、被災した店からは再開のめどが立たないと悲痛な声が上がっています。

規制が一部解除された北九州市小倉北区魚町にある「鳥町食道街」の一帯では、8日も消防が関係者の立ち会いのもと、店の中を確認していました。

トルコ料理店を営む女性は、まだ片づけすらままならない状態だといいます。

■エルトゥールル・山本博子さん
「いまはどうなっているか見ているだけで。業者が入ってきれいにするので、まだまだこれからですね。」

正月3が日の最終日に、北九州市小倉北区にある『鳥町食道街』の一帯で発生した大規模な火災で、火は飲食店など35店舗、約2900平方メートルを焼き、42時間後に消し止められました。

捜査関係者によりますと、出火元とみられる店の関係者は「天ぷら鍋に火をつけたままその場を離れた」という内容の話をしているということです。

7日、規制線が外れたエリアでは、関係者が営業再開に向け店を訪れていました。

■たこちゃん小倉店・小野友輔さん
「今はガス・水道・動力が止まってるので。再開の見込みはちょっとまだわからないですね。ライフラインがどのぐらいで復旧するかによると思う。」

別の中華料理店でも店の様子を確認するスタッフの姿がありましたが、店主は「店の再開は難しい」と肩を落としました。

■川人百味・王学軍さん
「全部燃えている。1階、2階、3階。たぶん使えない。もう1回作り直さないと。中から空も見える。」

10人以上の従業員を雇っていますが、営業ができない中でどう給料を支払えばいいのか途方に暮れていました。

■王学軍さん
「従業員をどうする。生活をどうする。料理人も奥さんいるし、子ども全員連れてきているし。売り上げがないと、1・2か月はもってもそのあとは。」

そうした厳しい状況で、支援の輪が広がっています。

■重信奈央記者
「三連休でにぎわう小倉城です。こちらに募金箱が設置され、すでに善意が寄せられています。」

北九州市小倉北区の小倉城では、火災の復興に役立ててもらおうと、火災翌日の4日から天守閣入り口など4か所に募金箱を設置しています。

■小倉城 まちはチームだ・岡秀樹 代表理事
「(火災があったエリアは)小倉城のいわゆる城下町として一体的な1つの場所ですので、街全体でこの魅力的な場所を早く復興に至ればいいなと思っています。」

また6日には、ラグビートップリーグのキューデンヴォルテクスが、さらに7日は地元の野球チーム・北九州下関フェニックスの選手たちも募金活動のため街頭に立ちました。

■募金した人
「ああいう火災になるというのはショックなので、少しでも助けになれば。元気に活気がある街に戻ってほしいなと思います。」
「よく行っているところでもあるので、早く復興してほしいという思いと、元通りになればなという気持ちで募金した。」

復旧に向けた動きは始まったばかりです。焼け落ちたがれきはまだ手つかずのまま、残されています。