藤井聡太八冠がタイトル独占後初の北九州　竜王戦前に子どもたちと交流　“勝負スイーツ”候補は

2023年10月24日 17:54

藤井聡太八冠がタイトル独占後初の北九州

将棋界で初めて八大タイトルを独占した藤井聡太八冠ですが、その一つ『竜王』の防衛をかけた七番勝負の第3局が、25日から北九州市で始まります。2人が選ぶ勝負スイーツの候補には、北九州ならではの工夫が凝らされていました。決戦の地では、早くも盛り上がりを見せています。

24日午後3時前、北九州市戸畑区の一枝小学校にスーツ姿で現れたのは、藤井聡太八冠です。全校児童約220人から大きな拍手で出迎えられました。

竜王戦七番勝負『第3局』が、学校近くの旧安川邸で10月25日から行われるのを前に、対局相手の伊藤七段とともに交流会に招かれたのです。

質問コーナーでは、子どもたちからの素朴な疑問に答えていました。

■一枝小学校2年生・加茂健斗さん
「もし将棋棋士になっていなかったら、どんな仕事についていたと思いますか？」

■藤井聡太八冠
「子どもの頃、将棋のほかに電車、鉄道が好きでした。なので将棋をやっていなかったら、電車の運転手を目指していたかもしれない。」

そして、藤井八冠から子どもたちに「好きなことを追求してほしい」とメッセージが送られました。

■藤井八冠
「学校生活やそれ以外のことで何か興味があることを見つけて、見つけたら、それを追求してみる気持ちを大切にしてほしいと思っています。」

約20分の交流でしたが、子どもたちにとって、かけがえのない時間となったようです。

■阿部まみキャスター
「対局の楽しみのひとつが、“勝負スイーツ”！当日、何が選ぶんでしょうか？」

25日からの対局で藤井八冠と伊藤七段が食べる“勝負スイーツ”は、竜王戦の実行委員会が事前に10種類の候補を決めています。この中から2日間の午前と午後、一人最大4品を選びます。

街の人に予想してもらいました。

■小倉北区（80代）『夜宮の森の竜玉』を予想
「（対局が）戸畑区でありますので、夜宮公園近くですから、それを食べると思います。」

■行橋市（40代）『福を呼ぶ　河豚最中』を予想
「私はこれかな、河豚最中。食べやすそうやし、福を呼ぶけん。願かけな感じで。」

■小倉南区（60代）『北九州有精卵使用　戸畑プティカヌレ』を予想
「カヌレにしてみましょう。北九州で有精卵ですかね、元気をつけていただくかなと思って。」

どれもご当地、北九州のこだわりが詰まっています。

■阿部キャスター
「一騎打ちと言えば、武蔵と小次郎ですよね、巌流島が浮かぶ関門海峡ならではのスイーツがこちら。」

その名も、『武蔵と小次郎スイーツの戦い』です。抹茶を練り込んだ餡で作ったイチゴ大福が二刀流の武蔵で、イチゴとチョコレートケーキの串は長い刀を持つ小次郎をイメージしています。

■小倉フルーツ旬菓　すず蘭・片桐愛代表
「（藤井八冠が）過去に抹茶やイチゴを頼んでいたので、それをメインに。チョコレートが好きということで、ブラウニー（チョコケーキ）を使った。市全体が一丸となって“勝負メシ”ができているので、そこのスイーツ部門に選ばれたのはうれしいです。」

“勝負スイーツ”の候補には、北九州市で70年以上続く和菓子店も選ばれています。

■梅園・邑本元嗣社長
「こちらです。」
■阿部キャスター
「かわいいですね。これは何をイメージ？」
■邑本社長
「関門海峡のフグをイメージしています。」

フグをかたどったモナカは、粒あんを一つ一つ手で詰めることで食感や風味を表現しました。

■邑本社長
「関門地方ではフグのことを『フク』と呼ぶ風習があって、そのフクにかけて『福を呼ぶ最中』というネーミングで。うちのモナカはとても甘いので、食べて頭を休ませて頑張ってほしい。」

■阿部キャスター
「まるで芸術作品のようですね。」

『竜王戦』にちなみ、幸運の象徴とされる竜の持つ玉をイメージしたスイーツも候補に選ばれています。ふたの上には、抹茶のマカロンやチョコレートが乗っていて、器の中は八女抹茶のムースが入っています。

■阿部キャスター
「抹茶の甘みと深みを感じます。この糖分で、良い一手がさせそうです。」

販売されている『旧松本邸』は、対局の会場となっている旧安川邸と同じ夜宮公園の中にあり、スイーツを通して地元のPRにつながると期待しています。

■旧松本邸・岩崎慎一総料理長
「この夜宮という街に、こういったものがあると知ってもらうため、インパクトがあり、ほっこりするものを作りました。」

各店舗が腕をふるう“勝負スイーツ”は、対局を前に早くも白熱しています。

注目の竜王戦七番勝負の第3局は、いよいよ10月25日から北九州市戸畑区の旧安川邸で始まります。