特集「キャッチ」金色のレモネードに願い込め 「小児がんとその先の現実を知って」
特集、キャッチです。9月は世界小児がん啓発月間です。小児がんについて知ってもらおうと、福岡県内各地でさまざまな取り組みが行われています。治療が終わってもなお、不安と闘う人たちは「小児がんのその先にある現実を知ってほしい」と願っています。
先週金曜日、北九州市の小倉城が金色に染まりました。その光景を近くで見ようと、多くの人の姿が訪れていました。
■見に来た人
「ゴールドになるって聞いたから、夜撮りに来なきゃと思って。今までなかったからよかったな。」
暗闇のなか、小倉城が鮮やかに浮かび上がります。
■見に来た人
「病気の子どもたちのためにライトアップを3日間されるということで。優しい色ですね。」
9月は世界小児がん啓発月間です。多くの人に小児がんについて知ってもらい、必要な医療や研究に“光を”という願いを込め、小児がん支援活動のシンボルカラー、金色にライトアップされたのです。
■男の子
「小児がんの啓発活動としてレモネードを配っています。冷たいレモネードいかがですか。」
小児がんの啓発活動は、JR博多駅でも行われていました。寄付をしてくれた人たちにレモネードを配るレモネードスタンドという取り組みです。小児がんを経験した子どもたちやその保護者などが参加しました。
小児がんは、15歳未満の子どもがかかるがんです。白血病や脳腫瘍などが代表的で、国内では年間2000人から2500人の子どもたちが小児がんと診断されています。
多くの人に配られる冷たいレモネードには、患者や家族のある思いが込められていました。
■レモネードスタンドインふくおか実行委員長・山本芙優さん(24)
「小児がんという言葉がだんだん浸透してきて、今からは言葉だけじゃなく、小児がんという言葉のその先にある現状を知っていただきたい。」
小児がん支援団体の事務局長を務める井本圭祐さんは37歳です。かつて、小児がんを経験しました。
■NPO法人にこスマ九州事務局長・井本圭祐さん(37)
「僕は14歳のときに急性リンパ性白血病という、小児がんで一番多い病気を発症しました。」
急性リンパ性白血病と診断された井本さんは、およそ8か月入院したあと、3年ほどの通院生活を送りました。今は、病気の症状や検査異常が消失した、寛解状態にあるといいます。
■井本さん
「治って治療が終わって、終わりっていうわけではなくて、再発の不安とか合併症とか、目に見えない障害があります。疲れやすかったり。」
井本さんは、小児がんの治療後に別の病気や障害がでる“晩期合併症”を発症しました。肝臓の数値異常や、結婚後には不妊にも悩まされたといいます。奥さんとともに半年ほどの不妊治療を経て、去年、和奏(わかな)ちゃんを授かりました。
ただ、いまも晩期合併症の不安とは隣り合わせの日々です。そんな自身の経験から、小児がん経験者に寄り添ってほしいと発信を続けています。
■井本さん
「いろんな苦しみを持った子どもたちがたくさんいたりとか、それが大人になっても続いていくっていうのを知っていただきたいなと思います。」
■寄付した人
「頑張ってください。」
「私も募金する。自分のお小遣いで。」
「2021年に息子が亡くなったんですよね。12歳のときに脳腫瘍が見つかって。自分たちにとっては身にしみることだったので、ぜひ続けてほしいなと思いますね。」
「少しでも活動の支援になればと思いますし、いろんな人が興味や関心を持って、環境が変わってくれればと思います。」
13日、井本さんの姿は福岡県庁にありました。
■井本さん
「がん対策の小児がん分の要望書を出しにいきます。」
小児がんの患者や家族の教育や経済面で、長期的な支援などを求める要望書を県に提出しました。
■井本さん
「病気になった子と病気になっていない子が同じような生活を送れるのが一番の環境。周りの方がしっかり理解していただいて、支えていただけるような社会になればいいなと思います。」
小児がんになった子どもが、周りの支えのもと安心して過ごすことができる社会にしたいと、金色のレモネードに願いを込め、井本さんは活動を続けます。
先週金曜日、北九州市の小倉城が金色に染まりました。その光景を近くで見ようと、多くの人の姿が訪れていました。
■見に来た人
「ゴールドになるって聞いたから、夜撮りに来なきゃと思って。今までなかったからよかったな。」
暗闇のなか、小倉城が鮮やかに浮かび上がります。
■見に来た人
「病気の子どもたちのためにライトアップを3日間されるということで。優しい色ですね。」
9月は世界小児がん啓発月間です。多くの人に小児がんについて知ってもらい、必要な医療や研究に“光を”という願いを込め、小児がん支援活動のシンボルカラー、金色にライトアップされたのです。
■男の子
「小児がんの啓発活動としてレモネードを配っています。冷たいレモネードいかがですか。」
小児がんの啓発活動は、JR博多駅でも行われていました。寄付をしてくれた人たちにレモネードを配るレモネードスタンドという取り組みです。小児がんを経験した子どもたちやその保護者などが参加しました。
小児がんは、15歳未満の子どもがかかるがんです。白血病や脳腫瘍などが代表的で、国内では年間2000人から2500人の子どもたちが小児がんと診断されています。
多くの人に配られる冷たいレモネードには、患者や家族のある思いが込められていました。
■レモネードスタンドインふくおか実行委員長・山本芙優さん(24)
「小児がんという言葉がだんだん浸透してきて、今からは言葉だけじゃなく、小児がんという言葉のその先にある現状を知っていただきたい。」
小児がん支援団体の事務局長を務める井本圭祐さんは37歳です。かつて、小児がんを経験しました。
■NPO法人にこスマ九州事務局長・井本圭祐さん(37)
「僕は14歳のときに急性リンパ性白血病という、小児がんで一番多い病気を発症しました。」
急性リンパ性白血病と診断された井本さんは、およそ8か月入院したあと、3年ほどの通院生活を送りました。今は、病気の症状や検査異常が消失した、寛解状態にあるといいます。
■井本さん
「治って治療が終わって、終わりっていうわけではなくて、再発の不安とか合併症とか、目に見えない障害があります。疲れやすかったり。」
井本さんは、小児がんの治療後に別の病気や障害がでる“晩期合併症”を発症しました。肝臓の数値異常や、結婚後には不妊にも悩まされたといいます。奥さんとともに半年ほどの不妊治療を経て、去年、和奏(わかな)ちゃんを授かりました。
ただ、いまも晩期合併症の不安とは隣り合わせの日々です。そんな自身の経験から、小児がん経験者に寄り添ってほしいと発信を続けています。
■井本さん
「いろんな苦しみを持った子どもたちがたくさんいたりとか、それが大人になっても続いていくっていうのを知っていただきたいなと思います。」
■寄付した人
「頑張ってください。」
「私も募金する。自分のお小遣いで。」
「2021年に息子が亡くなったんですよね。12歳のときに脳腫瘍が見つかって。自分たちにとっては身にしみることだったので、ぜひ続けてほしいなと思いますね。」
「少しでも活動の支援になればと思いますし、いろんな人が興味や関心を持って、環境が変わってくれればと思います。」
13日、井本さんの姿は福岡県庁にありました。
■井本さん
「がん対策の小児がん分の要望書を出しにいきます。」
小児がんの患者や家族の教育や経済面で、長期的な支援などを求める要望書を県に提出しました。
■井本さん
「病気になった子と病気になっていない子が同じような生活を送れるのが一番の環境。周りの方がしっかり理解していただいて、支えていただけるような社会になればいいなと思います。」
小児がんになった子どもが、周りの支えのもと安心して過ごすことができる社会にしたいと、金色のレモネードに願いを込め、井本さんは活動を続けます。