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【ハラスメント】市長の不信任決議案を否決「深く反省し重く受け止める」市議「猛省を」福岡・宮若市

2024年2月16日 18:22
【ハラスメント】市長の不信任決議案を否決「深く反省し重く受け止める」市議「猛省を」福岡・宮若市
ハラスメント防止条例制定の検討を進めるという

福岡県宮若市の塩川秀敏市長(75)のハラスメント問題を巡る動きです。宮若市議会は16日、市長に対する不信任案を提出しました。市長の進退が問われる状況となりましたが、採決の結果、否決されました。

塩川市長は午前8時ごろに登庁しました。

■川崎直人記者
「不信任決議案が出される見通しだが、問題発覚当初から、このような事態になると思っていましたか。」
■塩川市長
「いえ、思っておりません。」

自身のハラスメントに対する認識が甘かったことがうかがえます。

15日に開かれた市議会の百条委員会の終了後には、こんなやりとりがありました。

■傍聴した人
「1分だけ時間ちょうだい。」
■塩川市長
「もういい、あとで。」
■傍聴した人
「あとじゃなくて今がいい。1分だけちょうだい。」
■塩川市長
「またあとで。」
■傍聴した人
「じゃあ、辞めて。」

厳しいひと言が向けられました。

■川崎記者
「まもなく議会が開かれます。この議会の中で、市長への不信任案が出される見通しです。」

市議会の臨時議会の冒頭、塩川市長はおわびの言葉を述べました。

■塩川市長
「不快な思いをかけた職員はもとより、市民、議会の皆様に深くおわびを申し上げます。」

■塩川市長
「すみませんで済むか!」
■職員
「すみません。」

塩川市長を巡っては、宮若市の多くの職員に対するハラスメント言動が問題となり、市の公平委員会は市長に対し、すでに改善を勧告しています。

■弓削田 敬市議
「動議を提出させていただきます。塩川市長の不信任決議案でございます。」

市長の進退に関わる可能性がある不信任決議案が提出されました。

■川口 誠議長
「賛成の方は賛成ボタンを、反対の方は反対のボタンを押してください。」

議員16人中、10人が不信任案に賛成、6人が反対という結果になりました。可決に必要な出席議員の4分の3には満たず、不信任決議案は否決されました。

臨時議会を終えた塩川市長は、次のように述べました。

■塩川市長
「市民の皆様、職員の皆様の信任を得てきた者が、議会から不信任を出されるような状況になったということにつきましては、深く反省し重く受け止めています。」

今後、塩川市長は、ハラスメント防止条例の制定などについても検討を進め、徹底した防止策に取り組むとしています。

今回の不信任案で、賛成票、反対票を投じたそれぞれの議員に受け止めを聞きました。

まずは賛成票、つまり市長に『ノー』を突きつけた議員からは次のような声が聞かれました。

「職員を守る立場として、塩川市長では市の行政はできないと思い不信任案に賛成した。3月に開かれる定例議会でも不信任案を出す。」

一方、反対票を投じた議員にも聞きました。

「当初予算案について話し合う3月の定例議会を前に、市長不在になる事態を防げてよかった。ただ、ハラスメントはあってはならない。市長には猛省を促したい。」