“泳ぐ宝石”ニシキゴイのオークション 最高落札額は? 円安で海外バイヤー増加
『泳ぐ宝石』と呼ばれるニシキゴイのオークションが10日、福岡県久留米市で開かれました。今回は円安の影響で購買意欲の高い海外のバイヤーも多く参加しました。果たして、最高額はいくらになったのでしょうか。
福岡県久留米市の鯉の養殖場には、外国人を含む多くの人の姿がありました。お目当ては、色とりどりのニシキゴイです。
ニシキゴイは海外でも人気が高く、今回のオークションには、10以上の国と地域から約60人が参加しました。
■香港のバイヤー
「コイを買って香港と中国で売っています。。今は三毛が好き。これが三毛。色は3色で、赤と白と墨。」
円安の後押しもあり、参加した海外バイヤーの人数は以前より増えたといいます。
■尾形養鯉場 尾形学社長
「鯉の値段はすべて円建てなので、我々にとってはあまり変わらないが、購入者にとっては割安感になるのでは。」
半年ごとの1ドルに対する円相場を過去5年分見てみると、円の下落傾向が続いていて、12年前の10月と比べると円の価値が2分の1近くまで下がっているのが分かります。
海外バイヤーにとっては、これまでより安い価格で購入できることになるのです。
そして、午後1時になりました。
■永石莉里子記者
「オークションが始まりました。バイヤー達は目の前を通る鯉を真剣な表情でのぞいています。」
ニシキゴイがレッドカーペットの上を運ばれてきます。
バイヤーたちが、しゃもじや指で「もっと払う」と意志を示すと、価格はどんどん上がっていきます。
競り落としたいバイヤー同士、一騎打ちさながらの熱い競りになる場面も見られます。
■オークション会場の様子
「67万。」
そして今回、最も高い値がついたのは黄金色のニシキゴイでした。
■永石記者
「どんどん値段が上がっていきます。100万円を超えました。きょう初めてです。」
■オークション会場の様子
「130万円。」
130万円という高値で落札したのは、フィリピン人のバイヤーでした。
■最高額で落札したフィリピン人バイヤー
「興奮しています。他の人が狙っていたのも知っていました。ここまで高値になるとは予測していなかった。」
■尾形社長
「すごく盛り上がって、皆さん興奮して、すごく相場も高かったように思います。ここ数年ほとんどお客さんが来られないような状況だったから、久しぶりに大きなイベントができて、これだけお客さんが来てくれて本当にありがたい。」
コロナ禍を経て4年ぶりの開催となった今回のニシキゴイのオークションでは100匹が出品され、落札総額は約3000万円に上ったということです。