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安さが魅力だったはずが…円安の影響で“輸入牛肉”の値上げ ステーキ店から悲鳴【福島県】

2024年5月18日 7:00
安さが魅力だったはずが…円安の影響で“輸入牛肉”の値上げ ステーキ店から悲鳴【福島県】

歴史的な円安の影響で、輸入価格が値上がりしています。

「安さ」が魅力だった輸入牛肉もそのあおりを受け、ステーキ店からも悲鳴があがっています。


歴史的な円安水準が続く外国為替市場。

円の価値が下がっているため、海外で物を買うのにも、より多くの円が必要となるため輸入価格も上がっています。


「小麦」は「輸入した小麦よりも、国産の小麦のほうが安い」という事態にもなっているほか、コーヒー豆やカカオ豆も、円安のあおりを受けています。


ステーキなどに使われる「牛肉」にも影響が出ていました。

福島市で飲食店を営む、店長の佐藤伸太郎さんによると、リーズナブルな値段でステーキを味わえるのが店の売りだといいますが、最近はそうも言っていられないと言います。


■ステーキ&カレー店 流星軒 佐藤伸太郎 店長
「原材料の(輸入)牛肉の値上げに歯止めが効いていないような状態で、円安とか為替が大きく絡んでいる」

4月、輸入の牛肉の仕入れ価格が、1キログラムあたり500円も値上がりし、いままでに無い値上げ幅を経験しました。

■ステーキ&カレー店 流星軒 佐藤伸太郎 店長
「円安のニュースを見ると、ちょっとな…と思います」


実はいま、円安などの影響で輸入の牛肉が値上がりしていて、店の経営の悪化に繋がっているケースが増えています。

民間の信用調査会社=帝国データバンクによりますと、2023年度に全国で倒産したステーキ店は、過去最多の10件に上ったということです。

こちらの店でも、2024年1月に商品を値上げして対応しましたが、急激な円安は、店の経営をさらに圧迫させています。


■ステーキ&カレー店 流星軒 佐藤伸太郎 店長
「白米の料金を少し下げて、そこで調整するとか…そんな感じでやっている」

客離れを心配すると、すぐに商品価格の値上げには踏み切れず、割引券として提供していたスタンプカードをやめるなどして、しのいでいるといいます。

■ステーキ&カレー店 流星軒 佐藤伸太郎 店長
「できる限り、このままで頑張ります」


ただでさえ物価高のなか、安さが魅力だった輸入の牛肉ですが、円安がさらに進行すれば「高級な肉」となってしまうのでしょうか。