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「予算少なく学校で本が買えない」報道きっかけに広がる支援の動き 医薬品会社が継続的寄付

2023年10月24日 18:21
「予算少なく学校で本が買えない」報道きっかけに広がる支援の動き 医薬品会社が継続的寄付

熊本市の公立学校で本が買えない、図書購入費が少ないという問題を去年からお伝えしてきました。一連の報道を見たリバテープ製薬が、熊本市への継続的な寄付を申し出て、贈呈式が行われました。

23日に行われた贈呈式では、熊本市北区に本社があるリバテープ製薬の橋爪淳社長が、熊本市に小学校8校分の図書目録約130万円分を贈りました。これに対して大西一史市長からは感謝状が手渡されました。

リバテープ製薬は、熊本市の学校図書の購入予算が少ないことを指摘したKKTの報道や、報道をきっかけに予算を増やした 熊本市の対応に共感し、寄付を考えたということです。

寄付は今回だけでなく今後毎年続けられる予定ですが、今年は寄付の予算を増やして、子ども向けの百科事典も贈られます。

今、学校にある百科事典は古く、熊本地震が載っていませんでした。古い事典を新しくしたいという学校側の要望に応えたそうです。

■リバテープ製薬 橋爪淳社長
「校長先生とか司書の方と話して どういう本がいちばん必要ですかって聞いたら百科事典で。報道の中でも触れられていましたが、『セットで10万円以上するので厳しいんですよ』と」
■熊本市 大西一史市長
「防災教育を言う前に、きちんとやることやれよっていう話です。でもこういうことがきっかけで、こうやって皆さんのご協力を頂けるようになったと思います」

橋爪社長と大西市長、2人とも読書好きだそうですが、23日は本を読む楽しさ、紙の本に触れる体験の大切さを語り合っていました。

■リバテープ製薬 橋爪淳社長
「子どもたちの将来のために、植木地区、熊本市のために、何か少しでもしてやりたいという思いが、市長の話も含めて伝わってきましたので、決断して良かったと思っています」

一連の報道を受け、熊本市は図書購入費を倍に増やしましたが、まだ他の都市と比較して予算が少ないのは変わりません。KKTの報道をきっかけにしたこうした寄付の動き、広まっています。
リバテープ製薬以外にも、「九州エネコ」と「アスリートクラブ熊本」が、熊本市にあわせて500万円を寄付しています。また多くの個人からも寄付が寄せられているということです。