「トンネルは事故起こしやすい」GWに高速道で相次いだ事故 気をつけることは?
新型コロナの5類移行後初めてとなった今年のゴールデンウイーク。各地がにぎわう一方で、高速道路では事故も相次ぎました。トンネルも多い熊本の高速道路。運転手が気をつけることを県警に聞きました。
ゴールデンウイークの期間に高速道路で起きた渋滞。通常の週末の交通量は1時間平均800台から1200台ですが、連休中、最も多かった5月3日は2600台と2倍以上になりました。
交通量が増えると、事故も発生。山江村の九州自動車道上り線では、トンネル内の追い越し車線で車7台が追突し、小学生の女の子1人が病院に搬送されました。3日は、この事故も含め県内の高速道路で8件。ゴールデンウィーク期間中はあわせて31件の事故が起き5人がけがをしました(暫定値)。このうち人身事故は5件で、3件はトンネル内でした。
■熊本県高速隊 東矢晃隊長補佐
「県外の方もたくさん熊本に観光・ドライブで来られるが道路に慣れていない。カーブが多い、トンネルが多い、そういう道路状況もあるので、事故が増える傾向がある」
中でも八代インターと人吉インターの間には23か所トンネルがあり、1区間の数としては日本一の多さです。
普段、車を運転するという人も。
■女性
「トンネルはやっぱり多いなと感じますね」
■男性
「いきなり暗くなるので、やっぱり視界が一瞬妨げられる」
トンネル内での事故の原因の一つが路肩の幅です。トンネル内は路肩が狭いため、自損事故を起こしやすいといいます。
また、トンネルの外と中では明るさが違い、見えづらくなるため、県警は出入り口の手前から減速するよう呼びかけています。
さらに、高速道路は一般道と比べスピードが出るため、トンネル以外でも注意が必要です。県警によりますと、去年1年間の高速道路の事故は923件で、1人が死亡、58人がけがをしました。
■熊本県高速隊 東矢晃隊長補佐
「高速道路はどうしても速度が速くなりますので、同乗者の方が車外放出をされて亡くなられるというケースも発生していますので、シートベルトは確実に締めてください」
このほか、前の車の急停止や落下物に備え、十分な車間距離をとることが大切です。時速100キロで走行中は、100メートル以上が目安です。
■熊本県高速隊 東矢晃隊長補佐
「後部座席を含めた全席のシートベルトの着用と、心と時間にゆとりを持った安全な運転をお願いしたい」
【スタジオ】
高速道路を走っている車は、車の種類で法定速度が異なります。
八代より北の九州自動車道では乗用車の法定速度は時速100キロですが、トレーラーなどは80キロ。また中型・大型トラックは4月1日に80キロから90キロに引き上げられました。
県警は「異なる法定速度の車が走っているので、しっかり車間距離を取ってほしい」と話しています。