「少し移動すれば状況は変わる」川で遊泳中の高校生死亡 水難事故から身を守るには
7日、大津町を流れる白川で、川遊びをしていた男子高校生がおぼれ死亡する事故がありました。夏に多く起きる水難事故。命を守るための心構えとは。
「15歳の男性が白川でおぼれている」。消防に一報が入ったのは7日午後1時40分頃でした。おぼれたのは、阿蘇市一の宮町の男子高校生(15)。警察と消防が約2時間半後の午後4時過ぎに水深2メートルほどの川底に沈んでいたところを発見しました。
男子高校生は心肺停止の状態で搬送され、病院で死亡が確認されました。死因は溺死でした。
警察によりますと、男子高校生は午後1時頃から友人7人と一緒に川遊びをしていました。当時、川の流れは穏やかで、現場付近は遊泳が禁止されていなかったということです。
水の事故から身を守るには
明治国際医療大学の教授で、水難学会の木村隆彦会長は、川の危険性についてこのように話しています。
■水難学会 木村隆彦会長
「川は入った場所から少し移動すれば状況は全て変わる。つまり川の深さ。これが一番の問題になる。例えば、砂が盛っているような川があります。 そこに一歩入った瞬間に、その砂が崩れやすいというケースが多い。アリ地獄に足を入れたようなもの」
全国的に水難事故は、川だけでなく、海でも起きています。7月、兵庫県の淡路島では、海水浴場で5歳の男の子が沖に流され死亡しました。男の子は浮き具に乗って遊んでいたところ、父親が追いつけないほどのスピードで沖に流されていったということです。男の子は浮き具から落ちておぼれたとみられています。
水難学会の木村会長は、子どもが家族と確認してほしい水難事故の対策として
▼「遊ぶところは子どものひざ下までの深さで」
▼「子どもも大人もライフジャケット着用」を呼びかけています。
仮に浮き輪などが外れても、ひざ下の深さで遊ぶことで、命を守ることにつながるということです。