タイのスラム街出身オーケストラ 演奏会で熊本ゆかりの曲も披露
美しい音色を奏でるオーケストラ。実はタイのスラム街から生まれた楽団なんです。「希望の光を届けたい」と、熊本市と益城町で演奏会が開かれました。
10月21日。熊本市の街なかで演奏したのは、タイから来日した「イマヌエルオーケストラ」。
メンバー18人全員がタイの首都・バンコク最大のスラム街の出身です。
■オーケストラメンバー
「熊本に来られてすごく嬉しいです」
貧しい生活を強いられるスラム街の子どもたちのために設立された音楽教室で無償で演奏を学びました。
日本での公演を企画したのは、益城町出身でバンコク在住の加古川成子さん。
音楽を通じた教育支援に取り組むNPO法人の代表です。
クラウドファンディングで資金を集め、熊本での演奏が実現しました。
ホームステイで地元の人たちと交流を深めたメンバーたち。演奏した中には熊本ゆかりの「あんたがたどこさ」も。
アーケードに響く弦楽器の調べ。演奏を聴いた人たちは。
■演奏を聴いた人
「とても素晴らしい演奏でした」
「たまたま通りがかっただけなんですけどいい曲、いい演奏を聴けて非常に良かったです」
「私たちも弦楽器を学校で練習して演奏しているのでとても勉強になりました」
翌日には益城町で地元のユースオーケストラと協演したイマヌエルオーケストラ。
本格的なクラシックから日本人におなじみの曲まで8曲を演奏し、会場は大きな拍手に包まれました。
■来場者
「小さい時から苦労しているのにとても楽しんでいたというのがわかりました」
「ただ演奏するんじゃなくて心のあたたかな気持ちがよく表れていました」
国境を越えて響いた希望の音色。
イマヌエルオーケストラは今後も日本との交流を続けたいとしています。