【手口は】被害額は計1億4600万円 警察官をかたる電話で高齢女性2人が詐欺被害
熊本南警察署は8日、2月から4月にかけ、警察官などをかたった電話で女性2人がお金をだまし取られたと発表しました。2人合わせた被害金額は約1億4600万円にのぼっています。その手口とは。
1人目の詐欺の被害者は熊本市に住む80代の女性です。警察によりますと、2月から3月にかけて、警視庁や金融庁の職員をかたる人物から女性に電話がありました。
(警視庁の警察官をかたる人物)
「口座がマネーロンダリングに使われていて、逮捕されないためには保証金が必要」
マネーロンダリングとは、犯罪で得た収益を捜査機関による発見や検挙から逃れようとする行為です。話を信じた女性は、指定された口座に20回ほど現金を振り込み、約9900万円をだまし取られました。
さらに、3月から4月にかけて熊本市に住む別の70代女性のもとにも千葉県警や実在する総合通信基盤局をかたる人物から電話がありました。
(千葉県警の警察官をかたる人物)
「捜査のため、金融庁の口座にお金を振り込んでほしい」
千葉県警の警察官をかたる人物は、通信アプリのLINEで警察手帳の画像も送ってきたといいます。女性は6回にわたり指定された口座に現金を振り込み、約4700万円をだまし取られました。
あわせて約1億4600万円にのぼる詐欺の被害。警察がSNSや電話でお金を要求することはなく、 県警が注意を呼びかけています。
【スタジオ】
約9900万円をだまし取られた女性は、「お金を返す」と言われた期限までに返金がなかったため、警察に相談しました。また、4700万円の被害にあった女性は、テレビで詐欺のニュースを見て警察に相談したということです。
熊本県内では、警察官や息子をかたる電話が相次いでいます。家族や周りの人が被害にあっていないか、声かけをお願いします。