【引っ越し】春の繁忙期の価格高騰続く 考えられる対策は
上野キャスター)春は新生活が始まる季節です。新生活に欠かせないのが引っ越しです。
今年の引っ越し事情についてお伝えします。
人手不足などで引っ越し価格上昇 特に春の繁忙期は高騰
まずはこちら、富山大学の学生が、大分県で就職するために今月中旬の引っ越しを予定しています。単身での引っ越しなんですが、いくらだと思いますか?
費用はおよそ58万円。見積書を見た学生は驚いたと話していました。
実は近年、様々な理由で引っ越し費用が高騰しています。引っ越し料金の比較サイトによると、単身、家族ともに年々費用が高くなっています。
去年の費用は2021年と比べて、およそ4割上昇していて、今年はさらに値上がりすると予想されています。
料金が高くなっている要因は、①燃料価格の高騰 ②ダンボールなど資材費の上昇 ③人件費の増加です。
いわゆる物流の「2024年問題」でドライバー不足が深刻になっている中、引っ越し各社も賃金を上げています。取材したある業者では人材確保を目的に近年、初任給と一般社員の基本給を引き上げ、さらにアルバイトの時給も引き上げました。
武道キャスター)様々な要因が重なって、業者としても料金を改定せざるを得ない状況になっている、ということなんですね。
上野)そもそも3月と4月は、引っ越しの「超」繁忙期です。異動や入学などが集中する3月・4月は引っ越し件数が増えるため、以前から料金が高くなる傾向がありました。
それだけではありません。これからの時期は、希望日に引っ越しできない人が多いということです。
国土交通省が引っ越しの混雑予想をまとめていて、あさって15日から来月6日までが特に混雑する時期となっています。
2月に依頼した見積もりの返信メールでは「全て埋まっている状況でございます」「人員不足のため作業を行う事ができません」「見積もりも行う事ができません」と、そもそも見積もりすらできない業者もあったようです。
業者がアドバイスする対策とは
取材した引っ越し業者に、アドバイスを聞きました。
可能であれば、引っ越しの予定を4月中旬以降にずらしましょう。料金もかなり抑えられます。
それが難しい場合は、最低限の家財を新居に運び、繁忙期が落ち着いた頃に残りの家財を新居に移すこと、一部の家財をトランクルームに預けることも選択肢の1つです。
ちなみに最初に紹介した、58万円の見積もりが出た富山大学の学生は、10社以上に見積もりを依頼して、一番安い22万円だった業者に決めたそうです。