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川内原発運転延長の是非を問う県民投票求め直接請求

2023年10月4日 19:32
川内原発運転延長の是非を問う県民投票求め直接請求

 高く積まれた段ボール。4万6112人分の署名が入っています。川内原発の運転延長の是非を問う県民投票の実現を目指し市民団体が集めました。この署名を添え4日、県民投票を行うよう請求しました。市民団体によると原発の運転延長に対する直接請求は全国で初めてだということです。

(内田直之キャスター)
「県庁前でたった今集会が始まりました。全国初の原発の運転延長に対する直接請求が間もなく行われます。多くの人が詰めかけています。会場では原発を批判する歌が披露されています」

 集会には、市民団体のメンバーだけでなく多くの県民が参加しました。

(県民投票の会 向原祥隆事務局長)
「事の重大さを多くの県民に知っていただいたと思います。法定数をはるかに超える4万6112筆をもって本請求に臨みます」

 県民投票を行うには条例の制定が必要です。直接請求に必要な有権者の50分の1の1.7倍にあたる4万6112人分の署名を集めました。知事に提出するため県民投票を求める署名が台車で運ばれました。市民団体によると原発の運転延長に対する直接請求は全国で初めてだという事です。

(県民投票の会 有馬裕子共同代表)
「私たちは県民投票を求め条例の制定を請求します」

 塩田知事は今月24日までに県議会を招集、自らの意見を添えて条例案を提案します。県議会で可決されれば県民投票が行われます。

 署名の提出に先立ち、塩田知事が取材に応じました。

(塩田知事)
「私の知事意見についてどういうものを付すか検討中。議会の提案の際にお示ししたいと思います」

 国体が終わる17日から24日までの間に臨時会を招集する考えを示しました。

 市民団体は直接、塩田知事に提出することを求めていましたが通常通り担当課が対応したため紛糾する場面もありました。

 舞台は県議会に移ります。最大会派の自民党のある県議は、「知事がどんな意見を添えて提案するかで対応は変わる」と話しています。

 塩田知事は元々、「必要に応じて県民投票を行う」と公約に掲げていました。しかし、その後、「見送る方針」を示しています。その塩田知事は今回の署名について「重く受け止めている」と県議会の9月定例会で答弁しました。果たして知事は今回、どんな意見を添えるのか…。また、県議会でどんな議論が交わされるのか注目です。