台風で停電…思わぬ事故に注意 屋内で発電機は絶対ダメ 10号では“一酸化炭素中毒”で搬送も
台風の影響でしばしば発生する停電。この停電がきっかけで思わぬ事故を引き起こす恐れがあります。8月の台風10号では自家発電機を屋内で使っていた薩摩川内市の夫婦が一酸化炭素中毒で病院に運ばれました。電気が復旧した際に起こる「通電火災」にも注意が必要です。
NITE=製品評価技術基盤機構が行った屋内で携帯発電機を使った実験です。
空気中の一酸化炭素の濃度を示す数値ppmが1分30秒で300を超え、8分が経つと約7倍の2000へとみるみるうちに上昇しました。一酸化炭素は無色で臭いもしないことから感じにくいのが特徴ですが、空気中での濃度が400ppmを超えると数時間で頭痛や吐き気などの症状が現れます。そして、1万ppmを超えると数分で死に至ってしまいます。
8月の台風10号では自家発電機を屋内で使っていた薩摩川内市の夫婦が一酸化炭素中毒で病院に運ばれました。2020年には種子島の南種子町で同じような状況から死亡事故も起きました。
NITEは、携帯発電機を使用する際は、屋内では絶対に使用しないよう呼び掛けています。
一方、停電が解消されてからも注意が必要です。電源を入れたままの状態で電気が復旧すると「通電火災」が起こるおそれがあります。停電になった際は、電化製品のスイッチを切リ、電源プラグを抜く対策が必要です。
台風による直接の被害だけでなく、二次災害にも注意が必要です。