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【再建へ】山形屋の私的整理が成立 債権者が最終合意で再生計画が本格始動

2024年5月28日 19:18
【再建へ】山形屋の私的整理が成立 債権者が最終合意で再生計画が本格始動
経営が悪化し、再建に向けて動いている山形屋の債権者の会議が開かれ、メーンバンクの鹿児島銀行をはじめすべての金融機関が再生計画の案に同意しました。これで山形屋は営業を続けながら本格的な事業の再生に乗り出します。

28日午後、山形屋のホームページに「事業再生ADR」の手続きの成立を知らせる文書が掲載されました。

「本日開催の債権者会議において全ての取引金融機関様より同意をいただき、本事業再生計画は成立いたしましたのでお知らせいたします」

計画への同意が得られたことが岩元 修士 社長の名前で発表されました。

 鹿児島市金生町の山形屋は人口減少や新型コロナウイルス、さらに、耐震工事の設備投資などの影響で負債総額はおよそ360億円に上りました。そのため、私的整理のひとつ「事業再生ADR」を活用し取引銀行17社と経営の再建に向けた話し合いを続けてきました。事業計画によると組織の再編で運営を効率化しデジタルを活用した顧客戦略などで店舗の活性化につなげ、業務の改革を進めるということです。今後は営業を続けながら経営の再建を本格化させます。

 1751年に創業し270年以上の歴史を持つ山形屋。老舗百貨店としての強みを最大化しながら計画を進める方針です。

 債権者から「地域に必要な百貨店」としてのお墨付きを得た山形屋がこれから県民のためにどんなサービスを展開するのか注目されます。