「梅毒」患者が急増…去年の倍に 20代が約半数 長崎大学が学生に注意呼びかけ《長崎》
性感染症の「梅毒」の患者が急増し、県内でも患者の届け出数が過去最多となっています。特に20代の感染が多いことから長崎大学は5日、緊急セミナーを開き、学生に注意を呼びかけました。
(長崎大学病院感染症医療人育成センター 井出 昇太郎 副センター長)
「梅毒をはじめとした性感染症は,、誰でも感染する可能性がある病気になっている。決して珍しいわけではない」
梅毒は、細菌による性感染症です。
治療せずに放置すると、数年から数十年後に心臓や脳に重篤な障害を引き起こすおそれがあります。
また、妊娠中に感染すると、流産や死産の原因となったり、赤ちゃんの神経や骨に先天異常が生じることもある病気です。
県によりますと、今年に入り、先月26日までに過去最多の129人の患者が報告されていて、去年の58人から倍増しています。
このうち、20代の感染がおよそ半数を占めているということです。
セミナーでは、感染した際の症状などについて説明したほか、予防のための避妊具の適切な使用や感染が疑われる場合には早めに検査を受けるよう呼びかけました。
(学生)
「かかったら今後の人生に関わるので、怖いと思った」
「身近ではないが、気をつけないといけないと思った。深く考えずに行動してはいけないと思った」
(長崎大学病院感染症医療人育成センター 井出 昇太郎 副センター長)
「予防だけでなく、心当たりの症状がある時に早めに病院に行ったり、しっかり治療したりすることが大事」
県では梅毒のほか、HIVなどの性感染症について、保健所で無料の血液検査を行っているということです。