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“反核の声” をあげ続けた被爆者の墓前へ「ノーベル平和賞」の報告 受け継ぐ被爆者ら思い新たに《長崎》

2024年10月12日 17:35
“反核の声” をあげ続けた被爆者の墓前へ「ノーベル平和賞」の報告 受け継ぐ被爆者ら思い新たに《長崎》

今年のノーベル平和賞に、被爆者の全国組織「日本被団協」が選ばれたことを受け、被爆者らが喜びを語りました。

受賞から一夜明けた12日午後、長崎市寺町の墓地を訪れた「長崎原爆被災者協議会」のメンバーら10人。

(長崎原爆被災者協議会 田中重光会長)
「ノーベル平和賞をいただくことができました。ありがとうございます」

原爆で下半身不随となり、長崎の原水爆禁止運動の先駆けとして活動した 渡辺千恵子さんの墓前に手を合わせ、千恵子さんをテーマに制作した“合唱曲” を歌って、反核平和への思いを新たにしました。

(田中重光 会長)
「昨夜は信じがたかったが、朝から新聞を見たり いろんな人たちからメールが入っていて、被団協がもらったのだと不思議と腹に収まった」

11日に発表された今年のノーベル平和賞。

ノーベル委員会は、授賞理由について「核兵器が二度と使われてはならないことを証言を通じて示した」などとしています。

長崎市の平和公園を訪れた 観光客からも…。

(神奈川から)
「長い間にわたって活動を続けて来られたことが、こうして実を結んですごくうれしい」
(長野から)
「世界の平和に向けて活動する人が多くなったり、若い人が続けていければいい」

長崎市の鈴木市長は「核兵器のない世界に 舵を切る契機になれば」と期待を寄せました。

(鈴木長崎市長)
「核兵器なき世界の実現に向けた取り組み、この大きな推進力になって励み、弾みとなることを大きく期待している」

授賞式は今年12月、ノルウェーのオスロで行われます。