“反核の声” をあげ続けた被爆者の墓前へ「ノーベル平和賞」の報告 受け継ぐ被爆者ら思い新たに《長崎》
今年のノーベル平和賞に、被爆者の全国組織「日本被団協」が選ばれたことを受け、被爆者らが喜びを語りました。
受賞から一夜明けた12日午後、長崎市寺町の墓地を訪れた「長崎原爆被災者協議会」のメンバーら10人。
(長崎原爆被災者協議会 田中重光会長)
「ノーベル平和賞をいただくことができました。ありがとうございます」
原爆で下半身不随となり、長崎の原水爆禁止運動の先駆けとして活動した 渡辺千恵子さんの墓前に手を合わせ、千恵子さんをテーマに制作した“合唱曲” を歌って、反核平和への思いを新たにしました。
(田中重光 会長)
「昨夜は信じがたかったが、朝から新聞を見たり いろんな人たちからメールが入っていて、被団協がもらったのだと不思議と腹に収まった」
11日に発表された今年のノーベル平和賞。
ノーベル委員会は、授賞理由について「核兵器が二度と使われてはならないことを証言を通じて示した」などとしています。
長崎市の平和公園を訪れた 観光客からも…。
(神奈川から)
「長い間にわたって活動を続けて来られたことが、こうして実を結んですごくうれしい」
(長野から)
「世界の平和に向けて活動する人が多くなったり、若い人が続けていければいい」
長崎市の鈴木市長は「核兵器のない世界に 舵を切る契機になれば」と期待を寄せました。
(鈴木長崎市長)
「核兵器なき世界の実現に向けた取り組み、この大きな推進力になって励み、弾みとなることを大きく期待している」
授賞式は今年12月、ノルウェーのオスロで行われます。