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シカの接触を避ける新たな再発防止策を発表 シカ施設での男性死亡事案を受け対策 島根県飯南町

2023年12月27日 18:20
シカの接触を避ける新たな再発防止策を発表 シカ施設での男性死亡事案を受け対策 島根県飯南町

島根県の中山間地域研究センターのシカの飼育施設で職員が全身に傷を負い亡くなった事案から2か月。12月27日、島根県は人とシカの接触を避ける新たな再発防止策を発表しました。

2023年10月、島根県飯南町にある県の中山間地域研究センターのシカの飼育施設で男性職員が全身に傷を負い、搬送先の病院で死亡しました。死亡したのは鳥獣対策科の男性(64)で、県は現場の状況などからシカに襲われた可能性が高いとしています。飼育施設ではシカによる農林業被害への対策などの試験研究が行われていました。

12月27日、中山間地域研究センターは会見を開き、今後の再発防止策として、施設内に隔離扉のある柵を新たに設けることを発表。隔離扉は3か所に設け、シカを飼育する区域と試験研究を行う区域を区切り、職員とシカの接触を避けるとしています。

また、亡くなった職員が1人で飼育作業をしていたことから、2つの区域でシカを行き来させる際には、2人以上の職員が防護服やヘルメットを着用し、シカを追い立てるとしました。

島根県中山間地域研究センター 松尾 和巳 所長
「従来の対策のまま試験研究を他の職員に続けさせるわけにはいかない。大変不幸で残念な事件でしたが、それを無駄にしないようしっかり再発防止に生かし試験研究を続けていきたい」

隔離扉のある柵は来年春の完成を目指していて、施設の完成まではシカのいる区域内で飼育や試験は行わないということです。