特集は三沢市の温泉宿　星野リゾート青森屋の総支配人　須道玲奈さんです。
青森屋では歴代最年少で女性初という総支配人を務める須道さんに密着しました。


手を振ってお客さんを見送っているのは、星野リゾート青森屋の総支配人須道玲奈さん31歳です。

★星野リゾート 青森屋　須道玲奈総支配人
「ふだんはミーティングに出ていることもあればスタッフのキャリアの相談に乗っていることもあり、こんな風に館内の敷地内のチェックに回ることもあります」

2016年から2021年まで青森屋で勤務していた須道さんは、県外の施設での勤務を経験したあと、おととし12月青森屋では歴代最年少・女性初の総支配人として戻ってきました。

東通村出身の須道さんは関東の大学を卒業したあと地域の活性化を掲げていた星野リゾートにひかれ入社。
ことしの春で入社9年目を迎えますが、今でも入社式で誓ったある言葉を胸に仕事に打ち込んでいます。

★星野リゾート 青森屋　須道玲奈総支配人
「入社式の契りの会でひとりひとり川柳を詠んで手形を押すんですけど、そのときに私は『青森をTOKYOよりも有名に』と詠みまして」
「私が青森にかかわる仕事をして青森をもっと有名にしたいのがこの青森の土地でそういう仕事をさせていただいているのはすごくうれしい」

「大丈夫ですか手？（寒さで）顔がこわばってきますよね」

戻ってきた当時はやりがいに胸を弾ませると同時に、責任のある立場への不安もありましたが、およそ200人の従業員を束ねこの1年一生懸命走り抜けてきました。

★スタッフは
「私からも悩みとかそういった相談をする場合もたまにはあるんですけど、そういったときには明確な答えもしくはヒントを与えてくれたりして」
「人とのつながりをとても大事にしていて、戻ってくるぐらいなので青森愛にあふれた総支配人なんじゃないかなと思っています」

★星野リゾート 青森屋　須道玲奈総支配人
「身近に感じる総支配人というかすぐ何かあったら相談したい相談にのれる、そんな距離感ではいたいなと思うので」

青森屋は県内の祭りを楽しめる温泉宿として人気で、年間およそ15万人の宿泊客が訪れます。
特に人気なのが部屋全体をねぶたで彩った「青森ねぶたの間」。
須道さんが広報時代の2019年にねぶた名人の竹浪比呂央さんとともに完成させました。

★ねぶた名人　竹浪比呂央さん
「『ねぶたの間』っていうのはものすごく特別なことだったのですよ 部屋全部をねぶたにするっていう」
「（須道さんが）何度も熱心にここにいらっしゃいましたので、熱い方だなという風に感じておりました」

以来、須道さんは竹浪さんのもとをたびたび訪ね、お客さんを楽しませる新しい企画を相談しています。
休みの日、須道さんは図書館に足を運びます。

★星野リゾート 青森屋　須道玲奈総支配人
「息抜きは小説が多いです。仕事に関するビジネスの本も探すときもあります。あとは青森に関する本ですかね」

多忙な毎日を送る須道さんはこの時間を大切にしています。

★星野リゾート 青森屋　須道玲奈 総支配人
「職場を離れると気分も違うんですけど、フラットな気持ちで落ち着いて自分のスキルアップに集中できるのはお休みの日かなと思います」

この日もたくさんのお客さんが青森屋での滞在を楽しんでいました。

★茨城からの宿泊客
「お風呂がねぶた見ながら入れたのでそれはすごく楽しかったです」
★北海道からの宿泊客
「おしゃれで光っていて、きのうショー見たんですけどすごく楽しかったです」

★星野リゾート 青森屋　須道玲奈総支配人
「青森屋が世界中にファンを作りたいという思いと私が入社した理由になった『青森をTOKYOよりも有名に』っていう俳句がすごく重なる部分があり」
「その思いが重なってマンパワーを増して青森屋がどんどん進化していけるように、私もですが現場で働いているみなさんと一緒に進化していきたいなと思っています」

ことし総支配人としての2年目が始まっている須道さん。
宿泊者を笑顔にするもてなしの心を忘れず、青森の魅力を世界へ伝えていきます。