【東海道新幹線】保守用車両事故で終日運転見合わせから再開も影響大きく…同様事故は県内で過去にも(静岡)
東海道新幹線は、22日、保守用車両の衝突事故の影響で、浜松・名古屋間で終日運転を見合わせました。事故は夏休みを直撃し、駅は大混乱となりました。
(西尾 拓哉 記者)
「東海道新幹線は終日運転を見合わせることが発表されました。浜松駅の構内は足止めをくらった多くの利用客の皆さんであふれかえっています」
22日、午前3時37分ごろ、豊橋駅と三河安城駅の間で保守用の車両2台が衝突し脱線しました。この影響で、東海道新幹線は浜松・名古屋間で終日運転を見合わせ、浜松駅では、新幹線と東海道線を乗り換える人などが長い列をつくり、旅行をする家族連れやビジネス客にも大きな影響を与えました。
(大阪に帰る人)
「横浜から新大阪に帰る予定だったけれど、帰れなくなって」「きょうここ(浜松)に泊まろうかなと思っています」「仕事はありますけれど、仕方ないかな」
浜松駅の混雑は夜遅くまで続き、東京行きの最終の新幹線を待つ人たちの列は駅の外まで続いていました。
JR東海は22日夜、会見を開き、事故の原因について「ブレーキ操作は行われたが、何らかの原因により減速できなかった」と説明しました。
そして一夜明けた23日朝の浜松駅。
(提坂 貴文 カメラマン)
「東海道新幹線は始発から運転が再開されています」
22日夜、復旧作業が完了したことで、23日は始発から平常通りに運行することになり、駅構内の切符売り場では、朝早くから多くの人が切符を買い求めていました。
(群馬から名古屋に向かう人)
「名古屋に向かう予定だったんですけど(浜松までしか)新幹線が無くて、レンタカーも借りられず、急きょ、ここで泊まってこれから朝一で移動する所です」「しょうがないと思うんですけど、だいぶ大変でした」
今回の衝突事故では、浜松~名古屋間の上下線合わせて328本が終日運休し、約25万人に影響したと発表しています。
今回と同様の保守用車両同士の衝突事故は、静岡県内では過去に2度も発生しています。1993年、旧浜松市飯田町の東海道新幹線の線路上で保守点検作業をしていた列車同士が衝突事故を起こし脱線。多くの利用者に影響が及びました。さらに2015年にも、静岡市葵区の東海道新幹線の線路上で保守用車両同士が衝突し、車両が脱線する事故が発生しています。
夏休みを直撃した今回の衝突事故。これから本格的なレジャーシーズンを前に再発防止に向け一刻も早い原因究明が急がれます。