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【台風10号】接近前から大雨続く県内で29日夕方から強まった雨脚…一夜明け爪痕あらわに(静岡)

2024年8月30日 17:18
【台風10号】接近前から大雨続く県内で29日夕方から強まった雨脚…一夜明け爪痕あらわに(静岡)
大雨から、一夜…。

(撮影者)
「ひざの関節あたりまで水が来ています、トラックも止まってしまっています」

静岡市葵区岳美では水が引かず…。住民によると車が複数台、水没していたといいます。

(佐野 巧 記者)
「静岡市清水区鳥坂に来ています。近くの会社に勤める人によりますと、昨日の雨でここまで冠水したということです。さらに、浸水の影響で立ち往生したとみられる車もあります」

2022年の台風15号でも大きな被害が出た静岡市清水区鳥坂。29日 取材した際には、広い範囲で道路が冠水していました。

道路沿いにある美容室。浸水した水をかき出す作業をしていました。

(イン東京 鳥坂店 水江 洋海 店長)
「15センチ~20センチぐらい浸かった」

今後の台風接近にも不安が。

(イン東京 鳥坂店 水江 洋海 店長)
「雨の降り方次第なので何とも言えないが」「これからなので、これ以上ひどくならなければすぐにでも営業したいので掃除しているが」

住民からは、これまで経験した冠水とは違ったという話も。

(鳥坂の住民)
「いつもより(冠水するのが)早かった」「最近水害が多かったが、ここら辺の水は濁って流れてきていた。今回は雨水、透き通った水が溜まってきたので、いつもと違う。雨量がすごいと感じた」

また、静岡市葵区牧ケ谷では、29日夜の雨によって川が氾濫しました。

(住民)
「ここからあふれて越水して住宅街にながれこんだ」「強い雨がずーっとひっきりなしに降っていた」「今回はあっという間でした」

複数の住宅が床上浸水の被害にあったといい、住民たちは朝から泥の片づけなどに追われていました。

(床上浸水にあった人)
「この辺まで水が来て泥が入った」「2階に避難して、水が引いてから水洗いしました」

今後も続く大雨の予報に「なすすべがない」と話す住民たち。

また29日夜、多くの車が立ち往生していた、焼津市八楠の交差点は…。

(芳賀 康俊 記者)
「きのうの冠水で乗っている人は避難したのでしょうか。いまだに車が残っています」

けさ、交差点周辺には確認できただけでも、4台の車が走れない状態で止まっていました。

被害は浜松市中央区でも…。

(西尾 拓哉 記者)
「土砂崩れによって木が倒れ、住宅の屋根に覆いかぶさっています」

午前7時前に住民から消防に通報があり、住宅の裏山が崩れ、木が数本倒れたということですが、けが人はいませんでした。

県によりますと、30日 午前9時までに人的被害は確認されていません。

静岡市では、午前11時時点で住宅の床上浸水が4軒以上。床下浸水が39軒確認されているということです。

(杉本 汐音 記者)
「午前9時の静岡インター前です。雨は小康状態になりましたが、依然として通行止めが続いています。料金所の前には閉鎖中と大きく表示されています」

東名では、29日の午後6時前から、静岡IC~焼津IC間で通行止めが始まり、30日午前9時半の時点では、清水IC~焼津IC間で。新東名では、新静岡IC~島田金谷IC間で、通行止めとなっていました。

またしても大動脈が寸断され、一般道は30日朝大混雑に…。

(撮影者)
「バイパスが詰まってしまっていて、全然合流できません」

藤枝市から静岡市への通勤は、普段なら1時間程度ですが、30日は倍の2時間かかったということです。

途中、国道1号バイパスを抜けた道では、反対車線に長蛇の列が…。

一方、JR静岡駅ではけさ、券売機に張り紙をする駅員たちの姿が。

東海道線は、始発から富士駅~豊橋駅間が運転見合わせとなり、富士駅~掛川駅間は終日運転が見合わせに。

東海道新幹線は、東京から名古屋駅間で終日運転を見合わせとなり、主要な鉄道はほぼ機能しない一日となりました。

(沼津に帰りたい人)
「帰ろうと思ってきたら、電車が出ないのでどうしようか」「動くのを待つしかないので、今バスが出るか出ないか調べていた」「本当に情報を探している感じ、できれば1日でも早く帰りたい」

(浜松に帰りたい親子)
「新幹線が止まっていて、きょう始業式だったが出れず、」
(Q.この後どうされますか?)
「どうしよう…迎えを呼ぶしかないかなと思ったけれど冠水もしていると聞いた」

一方、三島駅でも、路頭に迷う人たちの姿が。大阪に帰りたいという男性は、一旦、東京に行き、飛行機に乗ろうと考えましたが…。

(大阪に帰りたい男性)
「バスで東京行こうと思ったがそれもパンパンで帰れなくて、どこもパンパンで、レンタカーもいま無理ですね」「気分的には諦めてますね帰るの」

(杉本 汐音 記者)
「JR静岡駅前、高速バスの窓口には長い行列ができています」

バスも多くで運休となり、タクシー乗り場で待つ人の姿も見受けられた静岡市。商業施設も休館が相次ぎ、市内では「パルシェ」、「松坂屋静岡店」、「新静岡セノバ」などが終日休館となりました。

午後3時現在、土砂災害警戒情報が静岡市、浜松市、焼津市など18の地域に発表されています。また、静岡市や浜松市などに7つの市に避難指示が出ていて、今後も、大雨や土砂災害などへの警戒が必要です。