【急加速】川勝知事の辞職表明で関心高まる“次期知事選”その経緯と出馬動静…気になる日程は(静岡県)
川勝知事が10日にも辞表を提出する方針であることがわかりました。そんな中、注目される次の県知事選に副知事も務めた大村慎一氏が出馬を表明。知事選をめぐる動きが急加速しています。
先週金曜日。自身の不適切な発言を撤回し、謝罪した川勝知事。
(川勝知事 )
「なりわいの違いを言ったものだが職業差別と捉えられかねない表現だった。そして職業差別だと理解されている人が急速に増えている」「そのくだりを削除いたしまして撤回いたします」「(この発言で)不愉快な思いをされた方々に誠に申し訳なく思っており、心からお詫び申し上げます」
4月1日、県庁の新入職員への訓示で職業差別とも取れる発言をしたことで、県庁には、2400件を超える非難が殺到。このことなどから川勝知事は県議会の6月定例会初日に辞職すると表明しています。
こうした中、6日 行われた「浜名湖花博2024」浜名湖ガーデンパーク会場の開会式に出席した川勝知事。職業差別とも捉えられる発言について、初めて公の場で謝罪しました。
(川勝知事 )
「私の誠に恥ずかしい発言により、これまで大事にしてきた第一次産業に従事している人達の心を傷つけてしまったことを、誠に申し訳なく思っていて、心よりお詫び申し上げる」
知事の謝罪の一方で大きな注目を集めているのが次の知事選です。
これまで川勝知事は、辞職時期について、県議会の日程に従うと考えを示していましたが、複数の関係者によると川勝知事が、あさって・10日に辞表を提出する方向で調整していることが分かりました。県議会では、10日 議長や各会派の代表が集まる会議が行われる予定で、川勝知事は、その会議までに辞表を提出するとみられています。辞表を提出した場合、県知事選挙は5月9日告示、26日 投開票となる可能性が出てきました。
そんな中、8日 いち早く知事選での立候補を表明したのが、県の副知事を務めた大村慎一氏です。
(元副知事 大村 慎一氏)
「私が 取り組みたいのは、県政の立て直し、その1点です」
大村慎一氏は、静岡市出身の60歳で、静岡高校と東京大学を卒業後 1987年に自治省に入り、公務員部長や地域力創造審議官などを歴任、2023年7月 総務省を退職しました。
静岡県庁には2009年に総務省から出向し総務部長を務めたほか、2010年1月から2年ほど副知事を務め、川勝知事のもとで働いた経歴の持ち主です。
(元副知事 大村 慎一氏)
「私自身は何の政治経験もない、ただの1人の行政マン、自分自身は一市民だと思っているが、そういう中で、 私が長年培ってまいりました地方行政での経験ということを、この状況での県政の立て直し、再構築ということにお役に立てることができるのではないかという風に考えた」
静岡市の経済界から出馬の要請を受け決断したといいます。
(元副知事 大村 慎一氏)
「経済界の皆様から県庁を立て直すために『頑張れ』という言葉をい
ただいたのが 1つの大きなきっかけです」
大村氏は取材対応後に県議会の各会派へ挨拶に周ったほか、川勝知事の元も訪れ、約2分間という時間でしたが面会しました。
(元副知事 大村 慎一氏)
Q知事からは何かありましたか?
「いや もう ご挨拶で、『頑張ってください』と言って頂きました」
一方、知事選をめぐる動きは県西部でも…。浜松市の前の市長、鈴木康友さんに浜松の経済界や与野党問わず一部の市議から出馬を求める声があがっているのです。
鈴木康友 前浜松市長は、当時の民主党で衆院議員を2期務めた後、2007年から浜松市長を4期16年務め2023年4月末で退任。退任後はコンサルタント会社の代表や山梨県の顧問を務めています。
知事選の出馬について鈴木前市長は、8日朝 取材に対し、出馬を求める声があることを明らかにした上で、「行政は経営力が大事で今の県政に思うところもある。これまでの経験を生かしたいと思っている。出馬を前向きに考えている」と話しました。
鈴木前市長は、3年前の知事選でも政財界や自民党の一部などから
出馬を求める声が上がりましたが、最大の公約に掲げていた行政区の再編が協議中だとして出馬を見送っていました。
また、川勝知事が辞職を表明した直前に電話をかけたことで注目されている立憲民主党の渡辺周衆議院議員は、6日 清水町の大型ショッピングセンターで街頭演説をしていました。
(立憲民主党 渡辺 周 衆院議員)
「(川勝知事は)『お世話になりました』と『一区切りついたので辞めます』と、その上で『あなたに約束したけど一番最初に辞めることを決めた時にあなたにお電話しますと言いましたよね』ということで」「後継指名とかじゃないんですけれども」
(記者)
Q.「『次頼むよ』というような発言は?」
(立憲民主党 渡辺 周 衆院議員)
「そういうことですよね。普通、そう受け止めるだろうなと」
知事選への出馬については…。
(立憲民主党 渡辺 周 衆院議員)
「地元にいれば、あなたもせっかく静岡県でずっとやってきたんだからこのチャンスやれよという人もいますしね、いろんなお声をたくさんいただいてます。丁寧なメールだったり、電話もいただいてますけれど正直半分半分ですね」「いつまでも答えを出さないで態度が決まらないのが一番いけないわけで」
急激に動き出した知事選。自民党県連会長の城内実衆議院議員は急きょ静岡入りし、今後の対応を協議しました。
(城内 実 衆院議員)
「本当に驚きました。こんなに早く候補者が名乗りをあげるとは全く予想だにしていなかった」「どういう形になるか全く現時点では白紙です」
一方、立憲民主党県連は、県連の顧問である渡辺周議員の出馬は、「まだ決まっている状況ではない」と話した上で次の通り話しました。
(立憲民主党静岡県連 源馬 謙太郎 代表)
「我々としては、我々がベストだと思う人物を探していくという事に尽きる、その結果 同じ人物になったりすることはあったりするかもしれませんが、そういう気持ちで臨んでいく」