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衆院選注目区 静岡3区の情勢

2024年10月21日 17:30
衆院選注目区 静岡3区の情勢

裏金問題に揺れた静岡3区。その当事者が無所属で出馬したことで、注目されています。謝罪や批判が飛び交う選挙区の5人の候補者たちを追いました。

磐田市、掛川市、袋井市などの静岡3区には、自民の新人・山本裕三さん、無所属の新人・杉村義夫さん、維新の新人・釜下由佳子さん、無所属の元職・宮沢博行さん、立憲の前職・小山展弘さんの5人が立候補しました。

公示日当日。無所属の元職、宮沢博行さんの第一声は謝罪からでした。

(宮沢博行氏)
「裏金問題、ことし4月には私自身の不祥事」「あらためてお詫び申し上げます。誠に申し訳ございませんでした」

宮沢さんは裏金問題に加え、女性問題が報じられたことで、4月に自民党を離党し、衆議院議員を辞職。その後、9月末に出馬を表明しました。

(宮沢博行氏)
「禊は済んだ ではなくまさにこの戦いが禊だと私は思っている」

公示までの期間は、謝罪に回る日々でした。

(宮沢博行氏)
「おはようございます元議員の宮沢博行と申します いろいろご迷惑おかけしました」
(市民)
「頑張ってください悪さしないように」
(宮沢)
「もうしません。もうしませんから反省します」
「励ましの言葉は多いがもう悪さするなよというお叱りの声もいただいている」

公示日には、自分自身が変わると声をあげました。

(宮沢博行氏)
「まずは私が一から変わることでこのふるさとを変え政治を変え未来を変えていく」

最も訴えたい政策とは。

(宮沢博行氏)
「働く人、年金の人たちの負担軽減。所得税改革、社会保障改革をやっていきたい。そして成長は昭和モデルでやっていきたい。そこです」

無所属での選挙戦となり、演説場所の確保も自ら行います。

(宮沢博行氏)
「いいですか?ありがとうございます」

信頼回復へ、ゼロからのスタートだといいます。

Q自民党時代とは違いますか?
(宮沢博行氏)
「違いますね。でもそれがいいんですよ。すべて整えられると遊説カーを降りて握手することもできない。いまいくらか握手してきたが、やっぱりそれが原点だと思いました」

20日は各地を回って街頭演説を行い、支持を求めた宮沢さん。選挙期間で、裏金問題の影響を感じているか聞くと…。

(宮沢博行氏)
「ほとんどないですね。私とすると「よく言ってくれた」という声のほうが大きいなと思いますね」

その宮沢さんの後に、自民党の公認候補となったのが、新人の山本裕三さんです。

(山本裕三氏)
「私が何より最初に申し上げなければならないことは自民党に端を発した政治不信」「私は後任候補として、支部長の責任としてまずは謝罪を申し上げる、本当に申し訳ございませんでした」

裏金問題を背負い、謝罪から始まった選挙戦。

山本さんは元掛川市議で、国政選挙は初めて。地域に沿った、多岐にわたる政策の実現を訴えています。

(山本裕三氏)
「衆議院選挙に出る山本と申します。私も子育て世代なのでしっかり子育て支援も含めて、子どもたちの未来のために仕事したいと思っています。よろしくお願いします」

課題は、この短期決戦で自身の考えをどれだけ広く伝えられるかです。

(山本裕三氏)
「農業だってこのまま放っておいたらどんどん農業従事者は減る。物づくりだって一緒。建設業だって一緒。この次の未来どう託すんだということが課題になっているんです」「私たちが責任世代としてさまざまなことを解決しないといけない」「次世代につなぐときに確かなものをつながないといけないと思っています。医療も福祉も、すべてですね」

山本さんのもとには続々と大物議員の応援が。18日には、党の選対委員長・小泉進次郎さんが掛川に入りました。

(小泉選対委員長)
「批判とは真逆です。山本裕三さんは全く関係ない」「じゃあ山本裕三さんが当選したら何をするのか」「世界中が掛川茶を飲む時代をつくります」

また20日は、岸田前総理が磐田へ応援に入りました。

(岸田前首相)
「41歳。これだけ若くしてそして豊富な政治経験を持っている」
(山本裕三氏)
「ありがたいですね。こういう機会をつくっていただいてありがたい、ただ後は自分が頑張っていかないといけないということ。少し勢いつけてもらったので後は私が走り切るのみということです」

3区の候補者たちに立ちはだかるのが、前回選を制した立憲民主党の前職小山展弘さんです。

(小山展弘氏)
「私は富国有徳の品格ある日本をつくっていきたい。そのことを訴えていきたい」「富国とは何か。貧困の克服です」「子ども食堂がどんどん増えている。新たな貧困の問題が発生している。この貧困を克服しなければなりません」

経済対策では、中小企業の賃上げのために価格転嫁の必要性を唱え、そのための政策を後押しすると訴えています。

これまで小選挙区で連続で当選したことはなく、強い思いを口にします。

(小山展弘氏)
超党派で議員立法や政策作りをやってきた。だけどもまた当落当落を繰り返したらせっかくやってきたことがまた水の泡になってしまう」「どうか皆さんの力をもう一度私に。お力を賜りたい」
(小山!小山!小山!)「ありがとうございます」

そして、各地で行う演説の中で、裏金問題に触れることはほぼありません。その理由を聞いてみると、

(小山展弘氏)
「話す内容がいっぱいあるので、なるべく私は自分の考えていることとか、日本のことやりたい政策を話していきたいのが一番の理由」「もう十分にメディアで裏金の話は伝わっていると思います。私たちが他の党のこととか他の候補者のことをとやかく言うことではなくて、ここから先は有権者が判断することだと思う」

週末は磐田と掛川を中心に回った小山さん。

(小山展弘氏)
「今回は前回と違って一騎打ちの構図でもないわけですから。どうしても地域の色合いも出てくるので、自分にとってご縁が薄い地域で馴染みが薄いということにならないように訴えていきたい」

小選挙区での連続当選へ訴えは届くでしょうか。


(釜下由佳子氏)
「そもそもですよ。みなさん政治とカネの問題、これあっていいんですか」

日本維新の会からは、新人の釜下由佳子さんが初めての選挙に臨みます。

福島県出身の釜下さんは、結婚を機に静岡に引っ越し、現在一児の母。

子どもの未来を託すいまの政治に不安を覚え、出馬を決意しました。

(釜下由佳子氏)
「おかえり 気を付けてね」「唯一の女性候補でございます。みなさまのために働かせていただきます釜下由佳子でございます」
「お母様とお子様が家から出てきて手を振ってくれるというのがすごく多いので頑張っていきたいな。子どものためにも」

1018-047(16日・磐田)安心して子育てができる環境と、働く世代が豊かに暮らせる環境づくりが最重要課題だと訴えています。

(釜下由佳子氏)
「これから一番の問題少子高齢化だと思う」「少しでも余力のあるいまから改革していかなければならない」

20日は磐田市の大型商業施設の前で声をあげていました。

(釜下由佳子氏)
「まずは国の財源3%で出来る教育の無償化。これも静岡でやっていきたい」「子育ては何をしてくれますか」「子育て政策はね幼稚園から保育園からずっと高校まで大学まで教育の無償化やっていこうと思っています」

課題にあげるのは知名度。SNSも活用した選挙戦を展開しています。

(杉村義夫氏)
「裏金は貯める、そういう政治をしてきた。どうか皆さま方この政治にペナルティを与えてください」

無所属の新人、杉村義夫さんは、裏金問題を厳しく批判。

大井川の水を守り、リニア新幹線の工事中止や、浜岡原発の再稼働反対などを訴えています。

(杉村義夫氏)
「大井川の水 命の水でございます。大事に使ってください。お願いがございますどうぞ杉村に夢と希望と要望託してください。私が必ず実現します」「私は後ろ盾がないので遊説一本で街頭に立ちながら皆さんに大井川の水を守ってほしいと訴えていきたい」

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