【過去最多】清水港に国際クルーズ船が次々寄港 乗客たちはどこに行くのか!?受け入れ態勢は?(静岡市)
清水港で国際クルーズ船の寄港が再開されてから1年。多くのインバウンド客を呼び込もうと、静岡の街にも少しずつ変化が生まれています。
(杉本 汐音 記者)
「午前7時前の清水港です。大きな国際クルーズ船が港に入ってきました」
4月2日、約1000人の乗客を乗せ、清水港に入港したクルーズ船「リビエラ」。「リビエラ」は、4月1日に横浜を出発した後、清水港に寄港。神戸や別府、広島などを13日かけて回る予定です。
(クルーズ船客)
「前から日本に来たいと思っていて1年前に予約した」
「バスツアーで富士山を見に行く。とても楽しみ」
観光客は続々とバスに乗り込み、観光地をめぐるツアーへ。
そんな中、ジャンボタクシーで行き先を相談しているグループに出会いました。日本から約1万3000キロ。ドミニカ共和国から来たご近所同士の仲良し8人組。一行が向かった先は…。世界文化遺産にも登録された景勝地「三保の松原」です。
(クルーズ船客)
「あれは何の木ですか?」
(添乗員)
「松です」
(クルーズ船客)
「リフレッシュするために新鮮な空気が必要だね」
この日は天気が良く、松林から富士山がのぞいていました。
慣れない砂浜に足をとられながらもその美しさに満足した様子でした。
(クルーズ船客)
「松の木がとてもきれいだった。素晴らしかったよ」
「松林がきれいだった。」
このグループのほかにも、多くの外国人観光客でにぎわっていました。
近くで土産物店を営む店主からは喜びの声が。
(いちまる 望月 英昭 代表)
「やっぱりこれだけ寄港すると期待する。前は船数も少なかったし、船が来ると賑わう。やっぱり観光地として賑わいが一番」
さらに、この時期ならではの景色を求めてにぎわっていたのは「駿府城公園」です。園内に咲き誇る満開の桜にカメラで記念撮影をしたり、思い思いに日本の花見を楽しんでいました。
(外国人観光客)
「すごくきれいだった。富士山も見えてラッキーだった。」
「木や庭園が素晴らしかった。」
「SAKURAパーフェクトだった。桜を見られてよかった。素晴らしい時期」
さらに、静岡浅間神社も桜が見ごろを迎え、多くの観光客でにぎわいました。この日は屋台が並び境内はお祭りモード。海外では珍しいたこ焼きを買う人や長い石段を登りお参りをする人まで!
(外国人観光客)
「きつい!」「まだあるよ」
日本の文化に触れ楽しんでいる様子でした。
(アメリカからの観光客)
「カリフォルニアで桜は見たことがなかった。同じものはない。神社はとてもきれい。東京では神社に行く時間がなかったから、こんなに近くで見るのは初めて。素晴らしい」
いま、清水港に寄港するクルーズ船は大幅に増えているといいます。
(清水港客船誘致委員会 眞田 剛光 事務局長)
「コロナ前は右肩上がりでだいたい40隻くらい寄港があって、現在は87隻(※取材当時)くらいを見込んでいるので、だいたい2倍くらいの増加とみている」
ことしは過去最高となる国際クルーズ船が寄港する予定ですが、なぜ今これほどクルーズ船の寄港が増えているのでしょうか。
(清水港客船誘致委員会 眞田 剛光 事務局長)
「コロナで(日本に)来られなくなった。その反動は非常に大きいということと、円安にふれているので日本へ来やすくなっている。併せて、日本の文化や風景などに非常に期待しているクルーズ船客が増えていると思う」
ニーズも変化してきているといいます。
(清水港客船誘致委員会 眞田 剛光 事務局長)
「以前はよく中国のお客さんが爆買いということがあったが、これからは魅力的なものを提供していただくということが、お客さんを獲得するための重要なアイテムだと思うので、いかに街でもその方々を取り込 めるよう、町全体で頑張っていけ ればと思う」
清水港で10年近くお茶を販売しているという店主も変化を感じているといいます。
(小松園 牧田 充哉 代表)
「いまの海外の人ってインターネットでいろいろ調べるので、昔はただのグリーンティーっていうので通じたんだけど、いまは煎茶とか玉露とか玄米茶って、ちゃんと指定して買っていく」
(清水港の土産物店員)
「また来てくださいね、日本へね」
インバウンド取り込みへ、町全体での「おもてなし」が求められています。