日銀「マイナス金利」解除決定で私たちの暮らしはどう変わる? 住宅ローンへの影響は【大分】
先週決定した日本銀行のマイナス金利解除についてです。
「マイナス金利」とは何なのでしょうか。
私たちが銀行に金を預けると利息がもらえますよね。
マイナス金利は金融機関が日銀に一定額を超える金を預けた場合、銀行から金利を、つまり手数料をとるという仕組みでした。
日本銀行はマイナス金利政策を進めることで銀行が日銀では無く企業や個人に金を貸すように促し経済を活性化させようとしたんです。
マイナス金利の解除が決定したことで、私たちの暮らしにどのような影響があるのか取材しました。
3月19日、日銀は約8年間続けてきたマイナス金利の解除を決定しました。
今回の解除決定の意味を専門家に聞きました。
――大銀経済経営研究所 衛藤健社長
「(マイナス金利は)金融政策としては、すごく異常な突飛な政策でカンフル剤注射を続けてきたような性格のもの。(今は)普通の金融環境に戻っていく過程にあるというふうに考えるべき」
”異常な政策”だったというマイナス金利。
解除によって私たちの暮らしはどのように変わるのでしょうか。
――大銀経済経営研究所 衛藤健社長
「直接的に市民生活に影響を及ぼすことは考えにくい。住宅ローンのような個人向けの貸出金は少し金利的には上昇に向かう可能性がある」
影響が及ぶ1つが住宅ローン。
ローンを組む際、固定金利か変動金利かを選びますが、約7割の人が変動金利を選んでいるといいます。
――おうちの買い方相談室大分本店 額賀由有梨室長
「去年の3月とことしの3月では相談が40%以上増えている。このまま変動で借り続けていいのか固定に借り換えた方がいいのかという声を非常にいただくことが多い」
こちらはモデルケースの1つです。
35年で4000万円の住宅ローンを組んだ場合、変動金利では0.65%月々の返済は10万6000円です。
一方、固定金利は1.88%で月々の返済額は13万円になります。
もし、このまま金利が変わらなければ、最終的な金額は変動金利の方が約988万円得になるということです。
気になるのがマイナス金利解除によって住宅ローンにどのような影響が出るのか。
こちらの会社によりますと、ローンの借り方をいま、焦って変更する必要は無いということです。
――おうちの買い方相談室大分本店 額賀由有梨室長
「マイナス金利の解除だけでは変動が大きく上がるとか、何か変動金利に影響がすごく出るかというと、そんなに影響はないのでは無いかなと」
マイナス金利の解除は、すぐに大きな影響が出ることはなさそうですが、住宅購入などの際にはリスクを考えたうえで適切な選択をしていくことが大切です。