記録的大雨から1か月 山形県内2400棟の建物が被害 被害額は700億円超える
記録的大雨で山形県内では2400棟近い建物が被害を受け、公共土木施設や農林水産業などの被害額は合わせて700億円を超えています。3人が犠牲となり、酒田市では25日、矢口市長が遺体が発見された現場を訪れ花を手向けました。
県内では、7月25日からの記録的な大雨で合わせて7市町村に大雨特別警報が出されました。この大雨で、20代の警察官2人と86歳の女性1人の合わせて3人が死亡しました。
大雨から1か月となった25日、酒田市の矢口明子市長など市の幹部3人が女性の遺体が見つかった北青沢地区の現場を訪れて、花を手向けました。
矢口明子酒田市長「亡くなられたのは本当に申し訳ない。残念でかわいそうでご冥福を祈る。これだけの被害を見ると市民に一人一人がその場で一番安全な方法を考えることが重要なことだと伝えて行きたい」
その後、矢口市長らは近くの小屋渕集落などを視察しました。こちらでは、倉庫に大量の土砂が押し寄せ土砂の撤去が難航しています。
住民「11月になると雪が降るので、 それまでにはなんとかしたい」
住民は矢口市長に対し、上下水道の早期復旧や側溝の土砂撤去などを要望していました。
県のまとめによりますと8月23日現在、住宅の床上・床下浸水、損壊などの被害は酒田市で739棟、遊佐町で312棟など17市町村でおよそ2000棟に上っています。この他、人が住んでいない建物への被害も400棟近くに及んでいます。農林水産業では、農地、農業用施設で82億円余り、農作物などで4億1200万円など被害額は合わせて105億円余りとなっています。公共土木施設や農林水産業、商工関係を合わせた被害額は700億円を超えています。避難所は鮭川村や酒田市など4つの市町村の8か所で開設されていて、合わせて183人が避難を余儀なくされています。