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富士川を炎で赤く染める「南部の火祭り」江戸時代から続く夏の風物詩 山梨・南部町

2024年8月16日 17:37
富士川を炎で赤く染める「南部の火祭り」江戸時代から続く夏の風物詩 山梨・南部町

 峡南地域の夏の風物詩「南部の火祭り」が15日夜、南部町の富士川河川敷で開かれ、たいまつの炎が富士川の川面を赤く染めました。

 南部の火祭りは江戸時代から続くとされる伝統行事で、盆の送り火や川供養の奇祭として知られています。

 祭りは「投げたいまつ」で幕を開け、地元の小中学生が燃え盛るたいまつを回しながら約10メートルの高さの籠に向かって投げ入れました。

 この後、僧侶の読経に合わせて灯籠流しが行われ、富士川の川面には幻想的な景色が映しだされました。

 訪れた人は故人に思いを馳せながら、静かに手を合わせていました。

灯篭流しに参加した人は
「私のおばちゃんが亡くなって。猫も亡くなって、ここで灯籠を流して供養をしようと思って来た」「家族が元気でやっているから、天国で見守っていてほしいと思っています」

 そして、約3万本の卒塔婆を積み上げた大たいまつに火をともすと、祭りはクライマックスを迎えます。

 富士川の両岸、約2キロにわたり積み上げられた108個の円すい型のまき「百八たい」の束にも火がつけられ、かがり火の炎が川面や夜空を赤く染め上げました。

訪れた人は
「天気も良かったし、普通はこんな勇壮に火が燃えている所って見えない。年に一度ここでやるくらいで。だからすごくいいなと思った」

 最後に約3000発の花火が打ち上げられると、観客からは夜空を覆った大輪の花に歓声が上がりました。

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