【使ってますか?】「マイナ保険証」への本格移行 メリットある一方、従来の利用者からは不安の声も
従来の健康保険証から「マイナ保険証」への本格移行。医療現場では不安の声も聞かれました。
ついに始まった「マイナ保険証」への本格移行。2日、大阪市内のクリニックを訪ねてみると、従来の保険証に代わり、マイナンバーカードを保険証として利用するシステムが導入されていました。
マイナ保険証の利用者
「便利なんでしょうけど、もしなくしたりしたら心配かな」
「(今までは)一回一回住所などを書いていたが、それがないのでスムーズに進むのかな」
病院側にとっては、これまで手で入力してきた個人情報を自動で取得することができ、入力ミスが減るなど、作業の効率化を図ることができるメリットがあります。さらに…。
小畠クリニック・小畠昭重院長
「今月、過去3か月、過去6か月の薬で何が出たのか、これがお薬手帳の代わりです」
このクリニックでは患者の4割ほどがマイナ保険証を利用しているといいます。
小畠クリニック・小畠昭重院長
「8月、9月から比べたら段違いに増えています。スムーズにマイナンバーカードに移行している気がする。まだ、5割は超えていませんけど」
便利に見えるマイナ保険証ですが、一体化には不安の声も上がっています。
保険証の利用者
「結構トラブルが多いとか、デメリットが知らされている。わざわざ苦労して取りに行くことないのかな」
厚生労働省によると、マイナンバーカードの普及率は今年9月時点で約75%。一方で、保険証として使用している人は約14%に留まっています。普及への課題について専門家は…。
第一生命経済研究所・谷口智明さん
「国民の不安の払拭や利便性の向上が必要。一番効果があるのは医療機関での協力。医療機関で直接的に患者に働きかけることが利用者の意識を変えて、マイナンバーカードを持ってみようかなと行動変異を促すことになる」
過去にはマイナンバーをめぐるトラブルも起きている中、不安を払拭するための丁寧な説明が求められます。