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矢野顕子にっこり「受けて良かった衝撃」

2011年8月30日 22:57
矢野顕子にっこり「受けて良かった衝撃」

 映画「監督失格」(9月3日公開)の平野勝之監督、プロデューサーの庵野秀明氏(51)、主題歌を担当した歌手の矢野顕子(56)が30日、都内で記者会見を行った。

 35歳の誕生日に自宅で亡くなった女優・林由美香さんをめぐる14年間の愛の記録を描いたドキュメンタリー作品。

 11年ぶりにメガホンを取った平野監督は「きっかけは林由美香さんが亡くなってしまった約6年前のできごとなんです。あまり詳しくは言えなくて映画を見ていただいたら分かるんですが、あるテープの存在というのがありまして。それが映画を作れと言っているようだったので。本当は10年後くらいに、僕の人生の最後に作ろうと思っていたんです。でも撮るチャンスがあったので、こだわりよりも作ろうと思いまして」ときっかけを説明した。

 映画ができ上がった現在の心境は「お葬式を終えたような感じ。1つ句読点が打てたような感じ。気持ちがさっぱりしたかと言われたらそうは言えないですけど」と複雑。

 主題歌「しあわせなバカタレ」を手がけた矢野は「映画の中のこの2人がどういう気持ちでいたか、そこに沿うような気持ちで作りました。すべてがどうしようもないという感じ。見終わった人はみんな私と同じ気持ちになると思うんですけど、見終わったら“うわっ”って思いますよ。受けて良かった衝撃というか」とにっこり。

 平野監督が「僕の頭の中には“幸せ”というキーワードが浮かんでいたんです。でも矢野さんの言葉が欲しかったから、あえて伝えなかったんです。そうしたら、できあがったものを見たら『しあわせなバカタレ』で。びっくりしました」と話すと、矢野もうれしそうにほほ笑んだ。

 最後にプロデューサーを務めた庵野氏は「この映画は結果を出さないと困るんです。ご協力お願いします。できるだけ宣伝してください」と現実的な一言。司会者が「みなさん、お聞きになりましたか?」と報道陣に尋ねると、会場から笑い声がこぼれた。

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