歌手のクミコ（６３）が作詞家・松本隆氏（６８）とタッグを組んだプロジェクト、クミコ with 風街レビューの新アルバム「デラシネ」のアナログ盤発売イベントを２日、東京・二子玉川蔦屋で行った。

　クミコは冒頭、松本氏の紫綬褒章の受章をお祝いし、花束をプレゼント。松本氏は「ありがとう」と照れ笑いを浮かべた。

　松本氏が「１５年ぶりにフルアルバムをクミコと作りました。本当に自分に、またフルアルバムが作れるかなと思ってやっていたら、作れちゃいました」と話すと、クミコも「松本さんの言葉はいつも難しいと思ってやっている。どんどん詩と曲が出来上がってきて、一時は『どうなるかな。私でいいのかな』と思ってやっていた」とアルバム制作中の心境を明かした。

　Ｒ＆Ｂ調の楽曲「フローズン・ダイキリ」ができあがると、クミコはやっと自分と曲との「フィット感」を感じるようになったという。その理由を「私のことを言っているみたいだから」とクミコ。「この曲を聞いたときはうれしくて、涙が出ちゃった。すごくフィットしちゃった…と言う感じになりました」と楽曲との出会いに感謝した。

　松本氏は「ヘミングウェイが大好きで、ヘミングウェイの曲を書こうと思っていたら、クミコにひきづられて、主人公がクミコになっちゃった」と裏話を紹介した。